外食大手のすかいらーくグループが20日、「ジョナサン」や「ガスト」など155店舗で続けている24時間営業を、4月までにやめることを明らかにした。1月から順次進めていくという。
すかいらーくは1970年、東京・府中市に1号店を出店。1972年に他のファミレスチェーンに先駆けて24時間営業をスタートした。今回、24時間営業の“全廃”を決めた理由のひとつは、いわゆる働き方改革や人手不足。そしてもうひとつの理由が、そもそも深夜に利用する客が減ったことだという。
外食産業を巡っては、「ロイヤルホスト」や「サイゼリヤ」がすでに全店舗で24時間営業を取りやめている。また、コンビニでも24時間営業を見直す動きが広がり、2019年に店舗数は初めて減少したものの、全店売上高は増えている。
こうした動きについて、BuzzFeed Japan記者の神庭亮介氏は「30年前のバブルの頃は“24時間戦えますか”という言葉が流行り、美徳だとされていた。いまは一転して、“24時間営業は必要なのか”という空気になりつつある。企業側にも消費者側にも『便利さの金属疲労』というか、過剰なコンビニエンスに対する疲れが出てきている気がする」と指摘する。
また、日本の製品が“オーバースペック(過剰性能)”だとされることについて触れ、「ファミレスやコンビニの24時間営業も、いまの日本社会にはオーバースペックでライフスタイルの身の丈に合わなくなりつつある。これからある意味では通常化して、ちょうどいい塩梅に落ち着いていくのではないか」との見方を示した。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)