幕尻の德勝龍があれよあれよという間に白星を積み重ね、千秋楽で大関貴景勝に勝利、14勝1敗で記録ずくめの初優勝を成し遂げた。そんな中、珍しいことが起きていたのは、「これより三役」だ。
 平幕力士が千秋楽の「これより三役」の土俵に上がるのは昭和2年(1927年)春(1月)場所の若常陸(七枚目)、昭和47年(1972年)初場所の栃東(五枚目)に次いで昭和以降、3例目で48年ぶり。幕尻力士が千秋楽結びで取るのは史上初だった。