女優の岡江久美子さんが23日、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった。63歳だった。
 所属事務所によると、岡江さんは4月3日に発熱し、主治医から「4、5日様子を見るように」と言われるも、6日に容体が急変し緊急入院。集中治療室(ICU)で人工呼吸器を装着し、その後のPCR検査で陽性が判明した。懸命な治療が続くも回復に至らず、23日午前5時20分に息を引き取った。
 岡江さんは去年末に乳がんの手術をし、今年1月末~2月半ばまで放射線治療を行っていたという。免疫力の低下が重症化した原因とみられているが、関西福祉大学教授の勝田吉彰氏は「がん患者さんは免疫機能が落ちる要素が多くある。放射線治療はもちろん、それ以外にも、がんそのものによっても免疫力は低下するし、手術前後の麻酔、手術時の人工呼吸でも肺に小さなダメージがあり、不幸なことだが複合的な要素があったと思う」との見方を示す。