“賭けマージャン”の黒川氏なぜ訓告 「レートはテンピン」考慮?
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 政府は22日午前の閣議で、緊急事態宣言中に“賭け麻雀”をしていた東京高検の黒川弘務検事長の辞任を承認した。また、森法務大臣は責任を痛感しているとして、自身の「進退伺」を安倍総理に提出した。

【映像】森法務大臣「甚だ不適切」

 国民に自粛を求めていた時期の黒川氏の行動に、「甚だ不適切であり、強い遺憾の意を覚える。一報を聞いた時は耳を疑った。国民の皆さまに憤りと不安を与えたこと、検察や行政に対する信頼を損ねたことに対して、法務大臣としてお詫びを申し上げる」と憤りをみせた森法務大臣。

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 また、自身の進退についても考えたといい、「黒川検事長の人事について閣議請議を提出した立場であり、責任を痛感している」として安倍総理に進退伺を提出。安倍総理からは強く慰留されたといい、「今般の検察の損なわれた信頼を回復するために、引き続き職務にあたってもらいたいと強く慰留された。私としては非常に辛い道だが、新型コロナウイルス感染症拡大下において、法務行政を停滞させることなく進め、また検察の立て直しをしなければならないという思いに至った」と述べた。

 検察を立て直し、法務行政を停滞させず進めたいと語った森法務大臣。しかし、その後の法務委員会では、黒川氏の処分に関する追及が続いた。

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 「自ら社会のルールを破って、しかも賭け麻雀。二重に社会規範をおかしている、とんでもないこと。私は常習性を認めるべきだと思うし、常習性のあるなしをはっきり確定したうえで処分すべきではないか」(階猛衆院議員)

 「刑法上の常習を参考すると、常習は一般に賭博を反復累行する習癖が存在すること。そのような事実はただちには認定できなかった。もっとも黒川氏は複数回にわたって行っていたことから今回の処分となった」(森法務大臣)

 「どうして国公法にも当たらない訓告で足りると考えたのか」(山尾志桜里衆院議員)

 「前例で賭け麻雀について問題になった事案など様々な事案、今回の事案の諸般の事情を考慮し、例えばレートであるとか本人の態度等を総合的に考慮し処分した」(森法務大臣)

 森法務大臣は、処分に必要な調査は終わったとしているものの、黒川氏の行動についての調査は十分なものだったのか。法務省の川原隆司刑事局長は次のように述べている。

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 「今年の5月1日と13日以外にそういった状況で麻雀を行っていたということは認められるが、具体的な日付を特定して事実を認定するには至っていない。そういったことを考慮して、この処分対象事実のあった5月1日、13日のマージャンについては、旧知の間でレートはいわゆる“テンピン”。麻雀の点の1000点を100円と換算するもので、もちろん賭けマージャンは許されるものではないが、社会の実情をみたところ、必ずしも高額とはいえないレート」

 では、黒川氏の後任人事はどうなるのか。逢坂誠二衆院議員の「適切に人を選べるという論拠を明確に言ってください」という問いに、森法務大臣は「将来の人事について、仮定の質問にお答えすることはできないが、今後も人事は適切に必要に従って行われていくものと考えている。また検察の信頼回復のために、空席になった東京高検検事長の後任を速やかに選任するということで法務大臣の務めを果たしていく」と述べるに留めた。

ABEMA/『けやきヒルズ』より)

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