道徳感で誤解も…「夜の街」感染拡大報道も「ウイルスが夜行性ということはない」
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 新型コロナウイルス対策の政府緊急事態宣言の全面解除から、6月8日で2週間が経過した。東京都で8日、新たに陽性が確認されたのは13人。内訳は、20代が8人、30代が3人、40代が1人、50代が1人。夜の街との関連は3人で、30代の男性は、都内のカラオケバーで接触。このカラオケバーでは、客と従業員8人が感染しているという。20代の女性は、陽性者と接待を伴う飲食店に訪れていた。20代の男性は、ホストクラブのホストだった。

▶【動画】夜の職業に対する蔑視問題も

 「夜の街関連」の感染が注目されていることについて、BuzzFeed Japan記者の神庭亮介氏は「夜の街、とあまり言い過ぎることもどうなのかなと思っている」と警鐘を鳴らした。「昼の街が安全かといえばそうではないし、夜の街ということで特定の業種へのバッシングを煽ることにならないか心配」と、職業蔑視につながる可能性について説明した。

道徳感で誤解も…「夜の街」感染拡大報道も「ウイルスが夜行性ということはない」
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 新型コロナウイルスが昼より夜の方が感染しやすいという事実はなく、ウイルスが夜行性であるわけでもない。「夜の街」と強調することが、昼の街が安心であるという誤解を招くこともある。一時、パチンコ店についても、営業する店、訪れる客について様々に報じられることがあったが「ずっと申し上げているのが『コロナと道徳は混ぜるな危険』ということ。キャバクラやホストクラブについて、今あんな所に行くのはどうなんだといった、道徳観念が混じり込んできているのを危惧している」と付け加えた。

 パチンコ店と「夜の街関連」は実際にクラスターが発生している点で状況が異なるが、作成したガイドラインに沿って「客やホステスがマスクをする、マドラーを使い回さない、チェンジはなしなど、かなり厳格にやっている店もある。そういう店も十把一絡げにして『夜の街=悪い、ダメ』は、少し乱暴」と、しっかりと対応をしている店、そうでない店を細かく見極める必要があるとした。また、今後についても「客の立場からしてもソーシャルディスタンスを保って換気をするなど、きちんと対策している店なら行ってみようと思うかもしれないが、そうでなければ躊躇するのではないか」とも語った。

ABEMA/『けやきヒルズ』より)

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夜の街感染も…混ぜるなコロナ×倫理
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