大ヒットアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」(以下、「リゼロ」)の第2期が、いよいよ7月より放送スタートする。2010年代でもトップクラスの人気を集めた第1期の放送後から回を追い、さらには年月を経て徐々に加速していったような作品だと主人公ナツキ・スバル役を演じる声優の小林裕介は振り返る。それでもキャストは台本を読んだときから、「この作品は何かが違う」と感じていた――。小林と、エミリア役の高橋李依に、リゼロという物語が持つ圧倒的なパワーについて聞いた。
▶本編:いよいよ放送スタート!Re:ゼロから始める異世界生活 2nd #1 7/8(水)23:00~
――「SUGOI JAPAN Award2017」のアニメ・ラノベ部門で2冠を達成するなど、リゼロはアニメ史に残るヒット作となったと言っても過言ではありません。改めてリゼロの魅力とは何だと思いますか?
小林:役者もスタッフも「これは面白い!」と断言できるストーリーの良さだと思います。僕たちもオーディションの段階から「この作品はヤバい」と直感しました。とはいえオンエアされるまではそこまで話題にならず、原作小説のファンの方々も「こんなに重い話が受け入れられるのか」と心配していたみたいなんですよ。だけど、作品の良さはしっかり届きました。キャスト同士で「今回もすごいね」という気持ちを分かち合える物語はそうそうありません。原作の面白さというのが、リゼロの魅力の根幹にあると感じています。
高橋:台本に引っ張られる感覚がありますよね。台本を読んだときに、自分のやるべきことがわかる。それぞれのキャストやスタッフが使命感を持っていて、プロの集まりという印象のある現場です。
――声優として数々の作品に関わってきたお二人にとっても大きな作品なんですね。
小林:特に2期の1話が強いんですよ。「久しぶりのリゼロだ!イェーイ!」みたいな気持ちでいたら、台本を読み終わった後に「どうしよう……。求められているものが大きい……」と震えました(笑)。
――アフレコに向かう時から力が入りそうですね。
小林:確かに足取りはちょっと重いかもしれませんね(笑)。
高橋:自分の中の“エミリア”というものがアフレコの日に最高潮になるようにコンディションを整えて臨んでいます。
小林:アスリートみたい!
高橋:体を使うしアスリートみたいなものですよ(笑)。スバルだってアフレコのために喉の調子を整えておいたりするでしょう?
小林:そこまで上手くスケジューリングできているかな……(笑)。でも、たしかに心構えは必要な現場ですね。
――アフレコ当日に“エミリア”が最高潮になるように心がけているそうですが、エミリアを作るのに何日くらい必要なものなんでしょうか?
高橋:作るというか、他作品と掛け持っていても、私の中のエミリアが完全にいなくなることはないんじゃないかな。もちろん他の現場ではその時に求められるものを最大限の力で演じますが、私が「エミリア!」って呼んだら「うん!」って出てきてくれるような感覚がありますね。ある意味、私にとってエミリアがパックみたいな感じかも(笑)? 一緒に役者人生を歩んだ仲間だと思っています。
小林:わかる。自分の中にも“スバル”が常にいます。僕はこれまで役者として、きれいな役……と言ったらスバルに失礼ですけど(笑)、きれいな役を演じることが多かったんですよ。でも監督がオーディションのときに「そこはかとなくただよう“ゲス感”が良い」と新しい部分を見出してくれました。役幅を広げてくれたという意味でも、スバルにはすごく感謝しています。
(原田イチボ@HEW)
(C)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活2製作委員会