<大相撲九月場所>◇十二日目◇23日◇東京・両国国技館
前頭十二枚目の栃ノ心(春日野)が前頭十七枚目・千代の国(九重)を押し出して6勝目を挙げた取組は、およそ35秒の白熱した攻防が繰り広げられ館内を沸かせた。勝負が決した瞬間には、押し出した千代の国の手をとった栃ノ心が、土俵下に落ちるのを防ぐような気遣いを見せる場面も。栃ノ心の優しさに千代の国が笑顔を浮かべたのち一つうなずくと、栃ノ心も健闘を称え合うようにうなずき返す様子が見られ、ファンからは「最後の気遣い」「最後のシーンが良いな」などの反応が。さらに栃ノ心が見せた咄嗟の振る舞いに対しては「日本人の心を持っている」などといった声まで聞かれた。