将棋のマイナビ女子オープン本戦が9月27日に行われ、里見香奈女流四冠が里見咲紀女流初段に99手で勝利した。将棋界初となる姉妹での対決は、歴代最多のタイトル44期という実績を誇る里見女流四冠が、中盤以降にリードを奪ってから差を広げ続ける快勝で、2期目の女王獲得に向けて、一歩前進した。
【中継】マイナビ女子オープン 本戦 里見香奈女流四冠 対 里見咲紀女流初段
対局は、里見女流四冠の先手で始まったが、得意の振り飛車ではなく居飛車を選択。後手の咲紀女流初段が中飛車を採用したことで、相振り飛車の予想も多かった中、対抗形の将棋でスタートした。
序盤の駒組みの段階では両者譲らずといった進行だったが、中盤から里見女流四冠がポイントを稼ぎ出すと、終盤に向かっても攻めの手を緩めず、確実な寄せ。持ち時間では3時間のうち53分を残す快勝だった。
対局後、里見女流四冠は「力戦の形になったんですけど、お互い組み上がるまでは結構神経を使う将棋でした。定跡形じゃなくて、お互い力戦で戦いたいというのがあって、途中は読みにない手を指されて辛抱されたところもありました」と振り返ると、姉妹対決については「もちろん対戦が決まった段階では、純粋にすごく楽しみでした。どういう将棋を指そうかなと、いつもと違った楽しい感じで作戦も立てられたかなと思います」とにこやかだった。
また咲紀女流初段は「純粋に姉と対局ができるということで、決まった時はすごく楽しみな気持ちと、対局に向けて調整しないといけないという思いがありました。対局は、戦型から予想が外れたというか、対抗形にはならないと思っていたので、手の内を知られているのかなというのは感じました」と語った。
(ABEMA/将棋チャンネルより)