漫画『妻の飯がマズくて離婚したい』で話題 夫婦で違う“食事”の価値観 臨床心理士が提案する“陣取りマップ”と“協和的認知”からのアプローチ

漫画『妻の飯がマズくて離婚したい』で話題 夫婦で違う“食事”の価値観

 漫画『妻の飯がマズくて離婚したい』がネットで話題を集めている。登場人物は、パート勤務の兼業主婦で料理が苦手な妻。妻は「お腹の中に入っちゃえば同じ」が口癖で、妻の母親も料理が苦手だ。そんな妻の夫はサラリーマン。「お金をかけずに、手間をかけて」が口癖で、食事を楽しむ家庭で育った夫は「みんな笑顔で食べる特別な時間が好き」といった考えの持ち主。メシマズ妻と夫は離婚してしまうのだろうか。

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 夫婦を悩ます食事問題に、ニュース番組『ABEMAヒルズ』に出演した臨床心理士で明星大学心理学部准教授の藤井靖氏は「結婚相手に選んだ相性がいい相手とはいえ、そう簡単に解消できる問題ではない」とコメント。

 藤井氏は「基本的な生活習慣には、親の影響や、育ってきた環境の中で作られてきた価値観、自分の中での文化みたいなものが多大に反映されるもの。長くその習慣の中で生きてきたとすれば、それらは強固なものとして大人の中に残っている」とし、「料理について、どれくらい時間や手間、お金をかけるか、人それぞれギャップがある。例えば、両親が共働きで親があまり食事を作れない環境だったり、この漫画の妻のようにお母さんが料理が苦手といった環境で育つと、食に関する思い入れはそんなに強くならない。一方で、母親が専業主婦で料理に時間や手間をかけられて、料理が好きな親の元で育った人は、子供のときから食べてきた料理のバリエーションがある。だから『こういう食事がいい』と考えることは自然な心情といえる」と説明。

漫画『妻の飯がマズくて離婚したい』で話題 夫婦で違う“食事”の価値観

 夫婦として共同生活を行う上で、必要な歩み寄り。夫婦問題のカウンセリングも行う藤井氏は「認知的不協和といって『こういう食事がいいのに、こういう(理想と違う)ものしか出てこない』と日々のことで矛盾を抱え続けるのは、知らず知らずのうちに思った以上にストレスが蓄積するため、精神的には非常によくない」とした上で、類似の悩みを持つ夫婦に「“陣取りマップ”を作るといい」とアドバイス。

「まず、衣食住、お金、子供がいる家庭は子育て、とカテゴリーに分けて“陣取りマップ”を夫婦で作る。円グラフでもいいし、色紙(いろがみ)やマグネットで色分けするのでもいい。お互いがどこでバランスをとるべきか。可視化によって、自分が思っていたことと現実の違いに気づいたり、相手が自分に気を遣ってくれていることが分かって、それだけでも少しスッキリすることもある。また、そもそもマップの作成過程が、話し合ったり価値観を共有したりすることにつながるというメリットもある」

「しかし、この方法でも限界はあり、やはり夫婦が完全に均衡した状態になることは難しい。家族心理の領域では『自己実現の独り占めはよくない』という考え方がある。自己実現は『なりたい自分になる』といった意味で、しかしそれが家族の犠牲によってそれが成り立っている場合、ベースは何かしらの共通点があって結婚した夫婦であれ、いつか全てが破綻することにもつながりうる、ということを示唆している」

 では、夫婦生活が破綻しないために、どのような行動をすればいいのだろうか。落とし所として、藤井氏は「どちらの価値観にもよらない新しいアイデアを見つける」と“協和的な認知”の考えに基づいたアプローチを紹介。

「例えば料理のことでも『簡単に済ます』か『手が込んだものを作るか』といった2者択一ではなく、簡単かつ手間なくおいしく作れる時短調理器具を購入するなどのアイデアや、週一回は夫婦で一緒に料理をしてその時間を楽しむなど、新しいやり方を模索するといい」とし、「食事でいえば、味の好みがある程度合っているなら外食やデリバリーという選択肢もある。いずれにしても、その他生活の中では、価値観が近いもの、遠いものさまざまあるわけで、自分たち夫婦の関係を総合的に見ていくことも大事」と提案した。 (『ABEMAヒルズ』より)

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