偉大な先輩、勢いの後輩を指名 渡部愛女流三段「頼りないリーダーですが頑張りたい」/将棋・女流ABEMAトーナメント
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 憧れた先輩と、元気のいい後輩に囲まれて、不慣れなリーダー役を務めることになった。女流による早指し団体戦「第2回女流ABEMAトーナメント」のドラフト会議が10月2日に放送された。渡部愛女流三段は、1巡目にタイトル通算19期を誇る中井広恵六段、2巡目には昨年12月にプロ入りしたばかりの17歳、内山あや女流2級を指名した。実にバラエティに富んだ3人組になったが、渡部女流三段は「頼りないリーダーですが、頑張りたいと思います」と、気合を入れた。

【動画】第2回女流ABEMAトーナメント ドラフト会議

 当初目指していたのは「チーム北海道」だった。中井女流六段は、今回チーム里見で参戦する清水市代女流七段らとしのぎを削りながら一時代を築いた女流棋士。「私が女流棋士を目指すきっかけとなった先輩で、同郷でもあります。学生時代、大変お世話になっていましたので、チームを組んで一緒に戦いたいと思いました」。

 また2巡目には、同じく北海道出身の和田あき女流初段を指名したが、抽選で外れ。代わって、内山女流2級を指名した。「先日お会いした時に、ABEMAトーナメントに興味がある印象で、将棋を指したら本当に強かった。最年少の若手という立ち位置だと思いますが、いつも伸び伸び将棋を指されている印象です。この大会でもリラックスして指していただけたらいいですね」と、次世代を担う若手に期待した。

 チームメイトの対決にも、いろいろと興味がある。中井女流六段と清水女流七段というレジェンド対決、また内山女流2級と、チーム加藤に入った18歳・野原未蘭女流初段との10代対決。どちらも話題性は十分だ。「中井-清水戦というレジェンド対決が、もしかしたら見られると思うと楽しみです。内山-野原戦の、高校生対決もすごく楽しみだと思います」。普段見ている女流棋士の対戦も、チームメイトが戦うとなれば、またいろいろと見方も変わってくる。団体戦ならではの経験が、渡部女流三段の成長のヒントにもなるだろう。

 渡部女流三段は、個人戦だった3年前の第1回大会はベスト4。「その時も緊張感がすごかった」と、経験値はある。それを踏まえ「団体戦となると違ったプレッシャーもあると思いますが、中井先生も内山さんも優しいので」と、仲間の力を得ながら懸命に指す。その姿勢は、先輩・後輩の2人に伝わり、大きな結果へとつながるはずだ。

◆第2回女流ABEMAトーナメント 第1回は個人戦として開催され、第2回から団体戦に。ドラフト会議で6人のリーダー棋士が2人ずつ指名し、3人1組のチームを作る。各チームには監督棋士がつき、対局の合間にアドバイスをもらうことができる。3チームずつ2つのリーグに分かれ総当たり戦を行い、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。チームの対戦は予選、本戦通じて、5本先取の9本勝負で行われる。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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