映画やアニメなど、魔法使いが描かれた作品を見て「もしも、魔法が使えたら……」と一度は思ったことがあるはず。そんな憧れの「魔法」の一端に触れられそうな、あるホームページが今話題を集めている。
「ようこそ魔法省ホームページへ」
背景には富士山や桜が描かれ、まるで日本の省庁を思わせるようなデザイン。ここに入省すれば「魔法」が使えるかもしれない……。もちろん、そんなわけはなく「魔法省」という組織もホームページもすべて架空だ。
ホームページには日本に魔法が存在する場合の世界を想定した政策や独自のルールなどが記載されていて、架空とはいえ、読んでいるだけで「魔法の世界」に住んでいる気分になれる。
たとえば、魔法杖の登録は「お住まいの地域を管轄する魔法本部まで持参又は魔法郵送してください」と書かれていたり、中には「非魔法族の方へ、こちらのコンテンツはご利用になれません。大変申し訳ございません」といった非魔法族は見られないページも。まさに「ハリー・ポッター」の世界観を彷彿(ほうふつ)とさせるホームページになっている。
Twitterの投稿をみる限り、少なくとも2019年10月時点では存在していたと思われる「魔法省」のホームページ。一体だれが何のために作ったのだろうか。元祖、架空を楽しむ「虚構新聞」の社主・UKさんはこう分析する。
「(魔法省のホームページは)面白い目の付けどころだと思いました。フォントなど、もっとおどろおどろしいもの、ファンタジーなものにするというやり方もあったんでしょうが、そこをあえて日本の省庁になじむかのような、かちっとしたデザインになっている。画像も富士山や桜の写真を使っていて、あまり魔法っぽさがない。そのギャップに楽しさがあるのではないかと思います」
架空の存在しないニュースをあたかも存在するかのように報じるニュースサイト「虚構新聞」を運営している立場から「まずは創作する自分が楽しもうという信念を感じる」と話すUKさん。なぜ、“架空”のホームページに人々が惹きつけられるのだろうか。
「全部に共通して言えるかどうかはわからないですが、1つは読者側が『こうだったらいいのにな』『こうだったら面白いな』という、読み手の想像力を刺激するような部分が共通しているように思います。単純にネタとして“面白い”もあると思いますが、それをきっかけにして、話を膨らましていますね。魔法省の内容もすごく具体的ですが『この流れだったら、実際にこうなるだろう』と、読者側が自分で想像できる。惹きつけられる魅力は、そこにあるように思います」 (『ABEMAヒルズ』より)
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