ふと出るからこそ、その方言にファンは大喜びだ。女流による早指し団体戦「第2回女流ABEMAトーナメント」の予選Aリーグ第3試合、チーム伊藤とチーム山根の対戦が10月23日に放送された。チーム山根のリーダー山根ことみ女流二段は、愛媛県松山市出身。イベントや放送対局、インタビュー時は標準語で話しているが、気心の知れた仲間と過ごしていたためか、唐突に「角、利いとるで」と方言がぽろり。これにファンからは、貴重なシーンが見られたと好評が相次いだ。
【動画】同世代の仲良し3人組となったチーム山根
「角、利いとるで」「4一銀、残ってるで」。このたった二言だけでも、ファンにとってはうれしいレアシーンだ。山根女流二段は整ったルックスと穏やかな話し方、さらに近年ではめきめきと棋力を上げてタイトル戦に出場するなど、若手の中でも今後の活躍が大きく期待される女流棋士。今回の大会では、リーダー最年少ながら和田あき女流初段、塚田恵梨花女流初段という同世代の2人とチームを組み、盤外でもリラックスした様子で仲間の対局を見守っていた。
いかにも「素」が出たのは、第2局だ。塚田女流初段が戦う様子をモニタで見つめていたところ、和田女流初段とくだけた様子で会話がスタート。そもそも山根女流二段がメディアに登場する際には、目上の棋士や先輩と話すためにほぼ敬語だが、ここでは“タメ口”。「さすがにさあ、5三歩って打つのはさあ」「いけいけ、ゴーゴー、いい感じ」など、声を張るわけでもなく、どこかアンニュイな感じの雑談が繰り広げられていた。
この脱力感たっぷりの会話と方言に、ファンからは好反応が続出。「山根ちゃん訛っとるで」「鬼かわいい「方言いいね」と喜びの声が相次いだ。チーム山根はリーグ0勝2敗で予選敗退。仲良し3人組のチーム戦は終了したが、山根女流二段の素の表情や会話は、また見聞きしたいファンも多いことだろう。
◆第2回女流ABEMAトーナメント 第1回は個人戦として開催され、第2回から団体戦に。ドラフト会議で6人のリーダー棋士が2人ずつ指名し、3人1組のチームを作る。各チームには監督棋士がつき、対局の合間にアドバイスをもらうことができる。3チームずつ2つのリーグに分かれ総当たり戦を行い、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。チームの対戦は予選、本戦通じて、5本先取の9本勝負で行われる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)