長時間の戦いともなれば、集中だけでなく休息を取ることも必要だ。女流による早指し団体戦「第2回女流ABEMAトーナメント」の予選Bリーグ第2試合、チーム西山とチーム加藤の対戦が11月6日に放送された。この試合だけでなく、公式戦でも多忙な日々を送るチーム西山のリーダー西山朋佳女流三冠だが、仲間の差し入れアイテムに癒やされる瞬間が訪れ、ファンの注目を集めた。
西山女流三冠は、チームメイトの山口恵梨子女流二段と、上田初美女流四段の対局を見守っていた。この時、西山女流三冠は2局連続で戦い、見事に連勝。ただ、その代わりに「しばらく使い物にならない」と疲労困憊といった様子でもあった。ここで「(チームの)マネージメントが本業」と語る山口女流二段が取り出したのが、飛行機などの長距離移動の際に重宝されるネックピロー。しかも周囲からの光を防ぐことができるフード付きのものだった。
山口女流二段 こんな感じ。ほい。それで(フードを)かぶりたかったら、かぶりな、みたいな。
疲れ切ったリーダーを癒やすべく、山口女流二段がてきぱきとネックピローを取り付けると、西山女流三冠は「あー、すごい…」と大満足。すぐにフードをかぶり休息した様子だった。
その後、西山女流三冠が「消耗が激しい…」と漏らしたところ、山口女流二段がすぐさま「チオビタ飲む?」と返したが、これに西山女流三冠は「将棋…?」と返答。改めて山口女流二段が「栄養ドリンク、飲む?」と聞き返すと、西山女流三冠は「大丈夫です」と答えつつも、どこかふわふわした様子でもあった。
このやりとりには視聴者からも「なにしとんねんw」「なんか二人すごく気が合いそう」「謎アイテムw」「西山さんフードに埋まってた」と多くの反響を呼んでいた。
なお、数々の気遣いを施した山口女流二段だったが、第6局で相手のリーダー加藤桃子女流三段に対して、全力でぶつかり見事に勝利し、直後には涙。西山女流三冠は「感動しました!」と心を打たれて完全復活し、第7局で勝利するという一幕もあった。この団体戦において、何より力を与えるのは仲間の存在だったようだ。
◆第2回女流ABEMAトーナメント 第1回は個人戦として開催され、第2回から団体戦に。ドラフト会議で6人のリーダー棋士が2人ずつ指名し、3人1組のチームを作る。各チームには監督棋士がつき、対局の合間にアドバイスをもらうことができる。3チームずつ2つのリーグに分かれ総当たり戦を行い、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。チームの対戦は予選、本戦通じて、5本先取の9本勝負で行われる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)