女子高生・野原未蘭女流初段、涙と笑顔の“成長日記”「もっといい将棋を指したい」/将棋・女流ABEMAトーナメント
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 女流による早指し団体戦「第2回女流ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント準決勝・第2試合、チーム加藤とチーム伊藤の対戦が11月27日に放送された。チーム加藤は接戦の末、スコア5-3で勝利したが、18歳の野原未蘭女流初段は1勝2敗。自身の1局目、2局目と連敗した際には悔しさから涙したが、先輩たちにも励まされ、対局間には天然ぶりも感じさせる笑顔を連発。女子高生にしてプロの世界で戦う野原女流初段が、団体戦の中で成長する様に、ファンからも「指し手にセンスしか感じない」「強いなみらん」といった声が集まった。

【動画】笑顔が耐えないチーム加藤の3人と渡辺明名人
    
 英春流の使い手として、史上初めて女子での中学生名人になった経歴を持つ野原女流初段。昨年9月に女流2級となりプロの世界に飛び込んだばかりだが、すぐに昇級、昇段し、早くも女子高生らしからぬ強さで、白星を重ねている。そんな野原女流初段は、加藤子清麗、香川愛生女流四段というタイトル経験もある先輩2人とともに、チーム内でものびのびとすると、過ごす時間が増えるごとにリラックスした様子も増え、さらにプロらしい顔にもなってきた。

 対局を見守る作戦会議室では、先輩と2人きりになってもマイペースそのもの。用意された弁当を、自分の好きなタイミングで頬張ると、監督の渡辺明名人(棋王、王将)からは「このタイミングで弁当開けますかね」と突っ込まれることも。ただ、対局に集中すれば先輩たちに引けを取らない視野の広さと読みの鋭さで、指し手を示すこともあった。

女子高生・野原未蘭女流初段、涙と笑顔の“成長日記”「もっといい将棋を指したい」/将棋・女流ABEMAトーナメント

 対局では悔しさとうれしさを一緒に味わった。第3局、第5局ともに室谷由紀女流三段と対戦したが、ともにリードを奪った局面がありながらも逆転負けを喫した。チームの力になれていないと感じると、2連敗の直後にはついに涙も。「本当に申し訳ないです」と声もかすれた。ただ、渡辺名人がまるで心配をしなかったように、その棋力に疑いはないところ。第7局ではしっかりと気持ちを切り替えて、石本さくら女流二段に快勝し笑顔を取り戻した。これには敵味方関係なく、先輩たちから「18歳とは思えないね」「すごい」「未蘭ちゃん、トーナメントを通して指せば指すほど強くなっている」といった声も聞かれた。

 いずれ女流タイトルを争う存在になるだろうと言われている期待のホープ。試合後には「ちょっとお荷物になっているかなと感じたんですが、3局目になんとか勝つことができて、ちょっと返せました。決勝ではもっといい将棋が指したいと思います」と、強気の言葉も戻ってきた。男性棋士によるABEMAトーナメントでも、大会をきっかけに成長し、公式戦で活躍する棋士も続々と出ている。この女流団体戦で、誰よりも成長している野原女流三段は、決勝でどんな将棋を作り上げるか。

◆第2回女流ABEMAトーナメント 第1回は個人戦として開催され、第2回から団体戦に。ドラフト会議で6人のリーダー棋士が2人ずつ指名し、3人1組のチームを作る。各チームには監督棋士がつき、対局の合間にアドバイスをもらうことができる。3チームずつ2つのリーグに分かれ総当たり戦を行い、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。チームの対戦は予選、本戦通じて、5本先取の9本勝負で行われる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】笑顔が耐えないチーム加藤の3人と渡辺明名人
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【動画】試合後には全員が号泣したチーム伊藤
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