ガードという概念のない超接近戦。さらに大流血の殴り合いが展開され、とどめの右を2発打ち抜いた衝撃のラストで敗者の脳が揺れ、両足の挙動が“バグる”という壮絶な結末を迎えると、視聴者から「一撃一撃がエグい」「まるで交通事故」「完全にバグってる」など驚きの声が寄せられた。
12月3日にシンガポールで開催されたONE Championship「WINTER WARRIORS」。ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)とダギ・アサラナリエフ(トルコ)の対戦は序盤から豪腕が飛び交う激しい戦いに。大流血でも続行されるタフな試合展開に、現役ファイターの岡見勇信も「僕ならこんな試合したくない…」と思わず本音を漏らした。
トルコがルーツ、格闘家の宝庫として注目を集めるダゲスタン共和国出身のダギとカザフスタン生まれのナシューヒン。試合開始とともにダギがフックの連打で相手をグラつかせると、ナシューヒンもカウンターで豪腕を合わせ、相手をあわやダウンまで追い込んでいく。
問答無用の打撃戦によって鼻血が出て呼吸が苦しそうなダギに対して、目尻を大きくカットしたナシューヒン。両者とも至近距離でゴツゴツと顔面を殴り合い、鮮血が飛び散るたびに視聴者からは「一撃一撃がエグい」「まるで交通事故」「2人とも頑丈だな…」「この前みた中村 寛 vs YA-MANより激しい」といったコメントが聞かれる。
2ラウンド開始30秒、ダギがケージ際でナシューヒンに連打を打ち込むが、デタラメにフックを振り回したナシューヒンがこの危機を脱する。ノーガードの凄まじい打ち合いにABEMAで実況を務めた西達彦アナウンサーも「なんでしょう、辞書に全くガードという文字が全くない」と興奮気味に語る。
2ラウンド後半、スラムぎみの投げから上になったダギが一方的に殴り続ける展開に。流血が激しく失速するナシューヒンという構図に岡見勇信は「まだやらせるんだ…僕なら絶対こんな試合したくない」と苦笑いを浮かべた。
最終3ラウンド、まだまだ打ち合う2人。ややキレを欠くもナシューヒンが渾身のフックを繰り出すと、ダギが冷静に左フック、さらに戦慄の右ストレート2発を一閃。これをまともに被弾したナシューヒンは脳が揺れたか、立ち止まったままガクガクと手足を揺らしてバグり気味だ。そのまま手を投げ出すようにフリーズし、尻もちを付くようにダウンしたナシューヒンに対して、ダギが追い打ちのパウンドを仕掛けたところでレフェリーが試合を止めた。
ダギが打ち抜いた2発で、ナシューヒンの挙動がおかしい様子がリプレイ映像で映し出されると、ファンからは「ここで止めて良かった」「後遺症が心配」など、心配の声まで上がった。
しかし、心配の声をよそに大ダメージを負いながらすくっと立ち上がったナシューヒンは、勝者であるダガを称えた。そんな両者の姿を見た視聴者からは「年間最高の試合」「両選手のファイトマネー増額を」など、激闘を労う言葉が並んだ。