「アブナイ、アブナイから」よもやの棄権に勝者が愕然 TKO勝利も「ピンピンしてたのに…」驚き隠せず
【映像】「アブナイ、アブナイ」突然の申し出
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 “これからが本番”と誰もが思った好勝負は、4ラウンド終了時によもやのTKO決着に。敗者が勝者に歩み寄り「これ以上、危ないな」というセコンドの声に続いて「アブナイ、アブナイから」と笑顔で棄権する旨を伝えると、肩をポンポンと叩かれた勝者は状況を飲み込めない様子で苦笑いを浮かべ、しばし愕然。場内も騒然となった。

【映像】よもやのTKO決着

 12月16日にメルパルクホール大阪で開催された亀田興毅プロデュースによる『3150ファイトVol.1』のノンタイトル戦(8回戦・63キロ契約)で力石政法(緑)がロリ・ガスカ(陽光アダチ/フィリピン)と対戦。力石がガスカの棄権により4回終了TKO勝ちを収めるも、突然の試合放棄に苦笑い。唐突過ぎる戦意喪失にファンからも「前代未聞」「勝った選手が納得してなくて可愛そう」といった声があがった。

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 日本スーパーフェザー級6位の力石は当初、フィリピンの強豪サウスポーであるロルダン・アルデアと対戦予定だった。しかし、新型コロナウイルスの影響で来日ができず中止になり、急遽行われた“100万円の対戦相手公募”に手を挙げたのが、元東洋太平洋スーパーバンタム級王者のガスカだった。

 サウスポーを想定しての準備から一転、オーソドックスの相手へのアジャストを余儀なくされた力石は序盤、相手を探りながらの慎重な立ち上がり。1ラウンド後半には力石が強烈な右からの連打を見せると、ガスカも大きなモーションのパンチを当て一矢報いる。

 2ラウンド、ガスカが大振りながら懐に入り込んでの強打を披露。次第にバッティングぎみの攻撃も増え、力石が変則的な相手に攻めあぐねる場面も目立ったが、ラウンド終了間際に左を連打。やや効いたか、ガスカは“効いてない”といった様子でニヤリと笑みを浮かべた。

 3ラウンド、ガスカが跳び込むようなパンチで先制するも、じっくりと距離を取りながら冷静に状況を見極める力石は、ボディ打ちからワンツーでアゴを捉え、最初のダウンを奪う。やや失速気味のガスカはローブローをアピールし、時間を稼いでこのラウンドを乗り切った。

 4ラウンド、ガスカが再び息を吹き返しフックを振るうが、力石が力強いフックを皮切りに連打で応戦。ガスカも変則的なフォームで反撃に出るが、力石が角度を巧みに変えながら強烈なボディを打ち込むと、ガスカの動きが止まる。残り1分になると力石のパンチがことごとく当たり、このラウンドを終えた。直後のインターバル中、ガスカ営に何やら動きが。すると、5ラウンド直前に突然レフェリーに棄権を申し出て、場内にゴングが鳴り響いた。

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 突然打ち鳴らされたゴングを聞きながら、愕然とした様子で立ち尽くす力石。するとガスカ陣営が力石のもとに歩みよってセコンドが「これ以上、危ないな」と話すと、ガスカもこれに続いて「アブナイ、アブナイから…」と力石の肩をポンと叩いて試合放棄。笑顔さえ浮かべるガスカの様子に場内は一時騒然。ABEMAの視聴者からも「タオル?」「前代未聞」「心が折れた」と驚きの声が。中には「後味が悪い」「勝った本人(力石)が納得していないようで可哀そう」など、突然の幕切れに愕然とする力石の心中を慮る意見も聞かれた。

 解説を務めた元WBC世界ライトフライ級王者の木村悠氏は「思ったより限界だったのかもしれませんね…スタミナを使い切った感もありますね」と2年ぶりの試合であっさり棄権したガスカについてコメントした。勝った力石に“不完全燃焼”感は否めない。その後マイクを取ると「勝ったけど、勝負は微妙だったですね。ディフェンスがクネクネして巧かったので狙いすぎました。倒しきれなかった自分の力不足。20〜30点」と厳しめの自己採点。さらにガスカについては「ピンピンしていたので…」と驚きを隠せない様子で言及すると、来年のタイトル挑戦については「僕より日本ランキング上の選手で、僕より強い選手は誰もいない。もし“俺は力石より強い”という選手がいたら、緑ジムか亀田プロモーションの方に連絡ください」と自信をのぞかせた。

【映像】よもやのTKO決着
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