17日、大阪市北区の雑居ビルで火災が発生。救助された28人のうち、火元とみられる4階のクリニックにいた24人が亡くなる痛ましい事件が社会に動揺と波紋を広げている。この事件に関しては各社連日のように報道を行っているが、フリーアナウンサーの本仮屋リイナ氏は「報道を繰り返すことによって、憧れてしまう人が一定数いる。犯罪が犯罪を生むという状況を心配している」と述べ、報道の在り方を模索すべきと指摘した。
この事件では19日までにクリニックのアルバイトである西村美夕璃さん(21)ら死亡した6人の身元が判明しているが、ほとんど火傷はなく、死因は一酸化炭素中毒だという。
警察は放火と殺人の疑いで、クリニックの防犯カメラの映像などから現場にいた住所・職業不詳の谷本盛雄容疑者(61)を特定しており、目撃者の話によると、エレベーターから現れた谷本容疑者は紙袋を持っており、クリニックに入ると入り口付近で持参した2つの紙袋を蹴り倒し、漏れ出た液体から燃え広がったこと。さらに間口が狭く、奥行きのある間取りが避難を難しくした一因ではないか、といったことなども伝えられている。
19日にABEMA『ABEMA的ニュースショー』に出演したフリーアナウンサーの本仮屋リイナ氏は、ニュースの速報を4歳の長男と見たことを明かすと「『これって本当のことじゃないよね? 嘘っこのドラマ?』と聞かれた。私たちが現実には起こり得ないと思っている恐ろしい事件が最近多い。ニュースを見るたびにショックを受けている」と述べた。
さらに本仮屋氏は「こういった報道を繰り返すことによって、憧れてしまう人も一定数いる。犯罪が犯罪を生むという状況を心配している。報道の在り方を模索する必要があると感じている」とも続けた。
本仮屋氏の意見について、同じく報道に携わるフリーアナウンサーの馬場典子氏も「被害に遭うかもしれない側からみると、どう逃げたらいいか、どう自分の身を守るかということを報道している一方で、どう犯行に及ぶとどういった被害になるのかということまで知れ渡ってしまうという怖さをものすごく感じている」と報道の在り方に疑問を呈した。
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