仲のいい将棋の師弟が、まさか人気女優をめぐってバトルを繰り広げていたとは、誰も思わないだろう。「第1回ABEMA師弟トーナメント」の開幕に先立ち、師匠8人が集まり将棋界の師弟関係について語る「師匠サミット」が12月18日に放送された。畠山鎮八段(52)は、その整ったルックスでも人気となっている“西の王子”斎藤慎太郎八段(28)と組んで、大会に出場する。弟子に対して、ほとんど怒ったこともないと繰り返していた畠山八段だが、サミット終了直前に思い出したのが、女優・綾瀬はるかをめぐってのこと。「ちょっとカチンと来た」「結構強い口調で叱った」という予想外のエピソードに、視聴者も爆笑することになった。
畠山八段は、タイトルも獲得し名人挑戦も果たした斎藤八段を育てつつ、奨励会幹事も務め、将来活躍する棋士候補生たちをたくさん見てきた。「師匠と指す時に得意戦法をきっちり指しても成長がないんで、奇襲戦法とか、他で使えないようなものをどんどん試しなさいと10歳、11歳ごろの斎藤君には言いましたね」と、のびのび育て、850局以上は指したという練習将棋で、あらゆる戦法を試させた。「こっちが将棋の楽しい姿を見せていれば、自然と真似してくれた」というように、性格も穏やかで真っ直ぐな斎藤八段は、着実に成長。「自分のペースで焦らずやっている」と、自慢の弟子の活躍を喜ぶばかりだ。
理想的な師弟関係でもあり「叱ったことはない。怒ろうと思ったことはものすごくいっぱいありますが、怒ったことはない」と語っていた畠山八段だが、前言撤回する一つの出来事があった。とある将棋イベントでともに出演した際、好みの女性のタイプという質問を受けた。「私が綾瀬はるかと答えたら、斎藤君も『僕も綾瀬はるかがいいです』と。私はちょっとカチンと来たんですよ。ひょっとしたら10万分の1でも100万分の1でも、自分が対談できる可能性があるのに、斎藤君にそれを言われたら、その可能性がゼロになる。『それはやめなさい!』と、結構強い口調で叱った。夢を取らないでほしいと(笑)」。何かの企画で将棋界の綾瀬はるかファン代表を探した時に、自分一人であれば対面が叶うかもしれないが、イケメン棋士・斎藤八段も名乗っていれば、そちらに行くのはわかっている。優しき師匠も、人気女優に会える夢だけは譲れなかったようだ。
1時間を超える中で数々の師弟エピソードが紹介されてきた後、終盤になってようやく出てきたこの「綾瀬はるか争奪バトル」には、視聴者たちも爆笑の連続。「可能性がゼロw」「綾瀬はるかは譲れない!」「こんな面白い人だったとはw」「バラエティ分かってるねえ」と大盛り上がりとなっていた。
◆第1回ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。
(ABEMA/将棋チャンネルより)