「立憲から1000万円以上」CLP出演者が抗議 ネットメディアに求められる報道倫理は
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 国会議員や有識者が議論を行うインターネット報道番組を制作・配信する「Choose Life Project」に立憲民主党から番組制作費名目で1000万円以上の資金提供があったとして、5日、出演者5人が抗議声明を出した。

【映像】出演者5人がCLPに示した“重大な問題”

 5人は「特定政党から番組制作に関する資金提供を受けていたことは報道倫理に反する」と主張。情報がネットで交錯する中、いったい何が起きているのだろうか。

 抗議声明は津田大介氏(ジャーナリスト)、小島慶子氏(エッセイスト)、南彰氏(新聞記者)、望月衣塑子氏(新聞記者)、安田菜津紀氏(フォトジャーナリスト)らの連名で発表された。抗議声明には「私たちはインターネット上の公共メディア『Choose Life Project』(以下CLP)が制作する番組に司会やゲストとして出演してきました」とした上で、「この度私たちの調査により、2020年春から約半年間にわたり大手広告会社や制作会社をはさむ形でCLPに立憲民主党から『番組制作費』として1000万円以上の資金提供があったことが確認されました」とつづられている。

(以下、抗議声明より)
「報道機関でありながら、特定政党から番組制作に関する資金提供を受けていたことは、報道倫理に反するものです。公正な報道の根幹を揺るがす行為であり、またその事実を出演者及びクラウドファンディングの協力者、マンスリーサポーターなどに一切知らせていなかったことは、重大な背信行為です」

「一般に番組制作能力を有する会社が、公党から下請けとして制作費をもらって番組制作を行うことはあります。成果物を公党の名前で発信することには問題ありません。しかし、CLPは自らを『公共のメディア』と標榜してきました。(中略)私たちはCLPの理念に共感し、これまで出演者として協力してきました。しかし、その前提は報道機関としての倫理観を有していることです。この前提が崩れた以上、私たちはこれまでのようにCLPに協力することはできません」


 この抗議声明を受け『Choose Life Project』の公式Twitterは同日「皆様には不信感等を与えてしまう形となり大変申し訳なく思っております」と謝罪文を公開。「経緯をどういった形で報告できるか検討を続けています」とコメントした。また、テレビ朝日の取材に対し、立憲民主党本部は「現在調査中です」と回答を寄せている。

「立憲から1000万円以上」CLP出演者が抗議 ネットメディアに求められる報道倫理は

 ニュース解説YouTuberで「The HEADLINE」編集長の石田健氏は「問題になっているのは、特定の政党から資金提供があったのではないかという指摘だ。これは『Dappi(だっぴ)問題』と似ている部分がある」と話す。

 Dappiは与党である自民党などへの賛同と合わせて、野党をはじめとした与党に批判的なメディアへの批判をネット上で行っていたTwitterアカウント。匿名アカウントでありながら約18万フォロワー(※数字は2022年1月6日現在)を持ち、その影響力がたびたび話題になっていた。一方で、アカウントの運営元について、東京新聞などが自民党と取引関係にあったIT関連企業であると報道。「政党と直接繋がりがあったのではないか」という疑惑がかかっている。

 石田氏は「今後(真実が)明らかになっていくだろう」とした上で、「CLPが作る番組には、アジェンダのセッティングや人選で政府批判の色が強いように見えたので、もし仮に立憲民主党との関係の深さや近さからこれらの議題が扱われていたのであれば、CLPが『市民メディア』『公共メディア』と標榜してしまうのは大きな問題だと思う。完全な中立性は非常に難しく、そもそもそれが本当に存在するのかといった議論もある。だからこそ、透明性を担保し、説明責任を果たすことが重要になる」とコメント。

 地上波のテレビでは放送法があるが、ネットメディアにおける報道倫理はどのように保つべきなのだろうか。

「テレビでは法制度で担保されているものが、ネットではリテラシーという形で問題化され、視聴者側に責任が委ねられているともいえる。近年、ネットのフェイクニュースも問題になっているが、これらに実効的な対策がほとんど取られていないことも問題だ。CLPに関しては、資金問題も指摘されているが、そもそも『特定政党の批判や一方的な立場からの主張に偏ってしまうようなメディアの作り方っていいの?』というところも合わせて考えていく必要がある」(『ABEMAヒルズ』より) 

【映像】CLP問題 メディアの公共性は?
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