世界と比べても睡眠時間が短い日本人。2018年にOECD(=経済協力開発機構)が発表した調査結果によると、加盟国の平均睡眠時間が8時間27分であるのに対し、日本は7時間22分と加盟国で最短の睡眠時間となっている。今、そんな睡眠時間を補う“仮眠”の効用が注目されている。
さいたま・大宮区にある住宅リフォームを手掛ける企業OKUTA。こちらでは、10年前から仮眠制度を導入していて、8時間の勤務中、自分の好きなタイミングで15分程度の仮眠をとることを認めている。
実際にオフィスを訪ねてみると、パソコンに向かって仕事をしている人たちの中に、机につっぷして寝ている社員の姿があった。仮眠をとっていた社員に制度について聞くと、「一回寝るとすごくすっきりして頭が冴えるのですごく助かってます」と返答。
この仮眠制度の効果について、社長の小泉太さんは「(仕事の)ミスも減ると思います。仮眠とってリラックスして、再度臨むということはすごい集中力が高まるという声が聞こえてきますね」と話している。
睡眠不足による生産効率の悪化も指摘されるなか、注目が高まる仮眠の効用。最近では、短時間で有効な“仮眠マシン”を置いているサロンがある。そのマシンを装着すると音・光・酸素などを含んだ特殊なミストが出て、心地よい眠りに誘うという。また、仮眠マシンで25分ほど寝ると、2時間睡眠をとったのと同じ程度の疲労回復が期待される。
サロンを運営するTEOの対馬隆久社長は、「やはり世界で日本人が一番睡眠が短いそうなんです。唯一補完する方法が昼寝で補う。最高の仮眠環境を作ろうということで開発しました」と話している。
しかし、勤務中の仮眠は難しいという人はどうすればよいのだろうか。睡眠の専門家である医療法人みなとみらいの田中俊一理事長は「必ずしも眠らなくても、目つぶって少し天を仰いでいるだけでいいんです。脳に対する全刺激の3分の2くらいは目からの情報と言われてますので。あとは、音を遮断したりして、音の情報と目からの光の情報を遮断すれば、脳はかなり休めます」と説明する。
本来は20分程度の仮眠が脳を休めるのに有効だというが、難しい場合は5分程度でも目をつぶって休むことが有効とのことだ。(『ABEMAヒルズ』より)
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