試合開始直後、飛びヒザの奇襲に対して左カウンターを一閃して見事に迎撃。直後、リングに撃ち落されたうつ伏せの相手に怒涛のパウンドを打ち込むなど、わずか25秒の瞬殺KO。予想外の衝撃的な結末、一方的なラストに実況が「危ない!危ない!」と連呼すると、視聴者からも「レベルが違う」「爆発力がすごい」といった驚きの声が相次いで寄せられた。
1月16日に開催されたプロフェッショナル修斗「2022 開幕戦」で中村倫也 (EXFIGHT /LDH martial arts)と野尻定由(赤崎道場A-SPIRIT)が対戦。試合開始とともに奇襲のヒザ攻撃に出た野尻だったが、これを中村が冷静に狙いすました左のカウンターで迎撃。直後のパウンド連打で昨年のデビュー戦に続いて衝撃的な2連続KO勝利を飾った。
LDHが世界で通じる格闘家を育成する「格闘DREAMERS」から昨年修斗でプロデビューを果たした中村。自身はフリースタイルレスリングで全日本2連覇、さらに2017年にはU-23 世界選手権で優勝するなど輝かしい実績を持つ。対する野尻も2度のドローを挟みながらも2019年から修斗6戦無敗だ。
しかし、実力者同士の一戦は予想外の展開で劇的な幕切れを迎える。試合開始のブザーとともに野尻が猛ダッシュで飛びヒザを仕掛けると、これを中村がカウンターの左を一閃して迎撃。前に倒れ込んだ野尻に対して、素早く反応した中村は背後からパンチの連打をたたき込む。防戦一方の野尻も低空タックルで打開を図るが、パウンドの嵐に耐えきれず後ろに倒れ込む。一向に収まる気配の無い中村の猛打に対し、足元に追いすがる野尻だが、怒涛の連打を見たレフェリーがここで試合をストップした。
結果は1ラウンド25秒という圧勝劇。試合を中継したABEMAの実況は中村のパウンドを見るなり「危ない!危ない!」と連呼。視聴者からも「中村はレベルが違う」「すごい爆発力だ」「レスラーが飛びヒザにカウンターを合わせるとは…」といった驚きの声が漏れた。
リングサイドには、一つ前の試合で同じく1ラウンドでのTKO勝利を飾ったばかりの同門・宇佐美正パトリックの姿が。パトリックは中村の瞬殺KOに首を振りながら指を立てて「(俺と同じ)1ラウンド」というジェスチャーで応じてみせた。
試合後、マイクを取った中村は「僕は0歳からこの会場で修斗を見てきて。お腹のなかでゴングを聞いて育って、憧れの先人を生き写したいと思ってリングに立ってます。この内容では本当の実力は判らなかったですけど、絶対に世界で頂点に立つので」と、修斗の黎明期を支えた父である故・中村晃三氏や修斗のレジェンドたちの意思を受け継ぐ気持ちを力強く語った。