総合で好成績を収めてきた元ムエタイ王者が、デビュー戦の新鋭にまさかの18秒ワンパンKO負け。壮絶ダウンの一方、意識朦朧としながらもレフェリーの足もとに本能で飛び込むファイターとしての姿に反響が寄せられている。
2月11日にシンガポールで開催されたONE Chmpionship「ONE: BAD BLOOD」、ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)とウ・ソンフン(韓国)の対戦は、ソンフンが元ムエタイ王者にワンパンKO。わずか18秒で、ONEデビュー戦を鮮烈な勝利で飾った。
ムエタイから総合格闘技への転向が目立つタイ人ファイターのなかでも注目選手の1人であるヨッカイカー。元ムエタイ王者は強打と組みでの粘り腰でMMAに順応してきた。対する韓国のソンフンはこの日がONEデビュー戦。打撃を得意とし、ここまで7連勝を記録している。
そんな両者の対戦は、あっという間の秒殺劇だった。ゴングとともに外側にサークリングするソンフンに対し、どっしり構えたヨッカイカーが軽くミドルキックを飛ばす。そして2発目のミドルに対して徐々に距離を縮めたソンフンは、ローを貰いながらも右フックを振り抜いた。
フルスイングの一撃を側頭部に叩き込まれたヨッカイカーは前のめりに崩れ落ちる。意識朦朧とする中、必死でソンフンの足を掴もうとするも、上から突き上げるダメ押しのパンチを被弾し、ダメージが大きいと判断したレフェリーが間に割って入りゴングを要求した。
開始直後のワンパンKO劇にABEMAの視聴者からは「ガクンと落ちた」「これはエグい」など驚きの声が殺到。「(レフェリーが)早く止めすぎでは?」という意見も並んだが、脳が揺れ最後はソンフンとレフェリーのオリヴィエ・コストの判別もつかないまま、足元に飛び込む姿が映し出されると「倒れたあと反応ができてない」「完全に飛んでる」「これはレフェリーの好判断」と支持するコメントが大勢を占めた。
一方、敗れたヨッカイカーが見せた最後まで諦めない闘争本能も話題に。脳が揺れ意識が遠のくなかで、ソンフンの足を探しながら割って入ったレフェリーの足に食らいつく様子に「前にレフェリーが足関節を極められたのを思い出した」との声も。以前パンチで意識が飛んだ選手に対戦相手と間違えられ、足関節を極められたONEでお馴染みのレフェリーであるオリヴィエ・コスト氏を思い出した視聴者も多かったようだ。