漫画「弁護士・亜蘭陸法」原作者に聞いた“著作権侵害”がなくならないワケ
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「ええええ!?大江戸娘の映画化がなくなるっっ!!??」

【映像】“漫画谷”のせいで売上が…! 漫画『弁護士・亜蘭陸法は漫画家になりたい』

 念願の映画化を目前に、その夢が絶たれようとしている人気漫画家。その原因が「ファスト映画」だった――。

 上記は、小学館のマンガアプリ「マンガワン」で連載され、話題を集めている『弁護士・亜蘭陸法は漫画家になりたい』の一幕だ。主人公は漫画を愛してやまない、弁護士・亜蘭陸法(あらん・りくのり)。著作権を侵害し、作者の夢を踏みにじる悪者を許すまいと徹底的に立ち向かうストーリーだ。

漫画「弁護士・亜蘭陸法」原作者に聞いた“著作権侵害”がなくならないワケ
漫画「弁護士・亜蘭陸法」原作者に聞いた“著作権侵害”がなくならないワケ

 映画を10分程度に編集し、字幕やナレーションをつけて結末までのストーリーを明かしてしまう、いわゆる「ファスト映画」が問題になっている。今月15日には、ファスト映画を無断でYouTubeにアップロードし、広告収入を得ていたとして、宮城県警は神奈川県のユーチューバーの男を著作権法違反の疑いで逮捕した。ファスト映画の無断投稿による逮捕者は去年6月以来、2例目となる。

 逮捕者が出ても、一体なぜ違法行為はなくならないのだろうか。ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、主人公・亜蘭陸法のモデルで、漫画の原作者である中島博之弁護士が生出演。自らも著作権侵害を撲滅すべく日々活動している中島弁護士は「この漫画が啓蒙になってほしい」と話す。

「ファスト映画の投稿者の多くが再生数・登録者数を増やして、広告収入をもらうのが目的です。映画を編集して投稿し、すぐに何十万回も再生されることを体験してしまうと、違法だとわかっていても、やめることができない人が出てきます。問題の背景には、著作権侵害コンテンツで収入が得られてしまうYouTubeの仕組みもあります」

漫画「弁護士・亜蘭陸法」原作者に聞いた“著作権侵害”がなくならないワケ

 コンテンツ海外流通促進機構(CODA)の調査によると、2021年6月14日時点でファスト映画の投稿アカウントは55個、作品数にして約2100本のファスト映画が投稿されていたという。視聴再生回数は約4億7700万回におよび、被害額は956億円相当と試算されている。

 一連の取り締まりについて、中島弁護士は「大きな効果があった」とした上で「ネタバレ行為自体は著作権侵害ではない」と述べる。

「『最後はこうなりました』というネタバレ行為自体は著作権侵害ではなく、映像をそのままコピーして(投稿する動画の)9割以上にそれを使っていることが問題です。しかし、著作権侵害に当たらないからと言って、映画が公開されてすぐに、作品のミステリアスなラスト部分を声高に発信してしまうと、営業妨害や不正競争防止法などに触れる可能性もあります」

 実際の事件を参考にしたストーリーもあるという漫画『弁護士・亜蘭陸法は漫画家になりたい』。本で得た印税はすべて違法サイト撲滅のために使われるという。(『ABEMAヒルズより』)

【映像】「許せない」著作権侵害と戦う漫画
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