将棋の名人は“氷上のチェス”がお気に入り 渡辺明名人、趣味のカーリングのため軽井沢まで「ちょっと行こう」車でひとっ走り
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 「氷上のチェス」と呼ばれるカーリング。開催中の北京オリンピックでも、日本代表チーム「ロコ・ソラーレ」の活躍ぶりは、連日各種メデイアで大きく報じられている。このカーリングに以前から注目し、自らプレイヤーにもなったのが将棋渡辺明名人(棋王、37)だ。自身のTwitterアカウントでも、カーリングの話題を度々投稿し、状況に応じた戦い方の変化が求められる競技性がお気に入りの様子だ。親交が深い戸辺誠七段(35)によれば「(渡辺名人は)大好きですね。見ていておもしろくなっちゃって『やるしかない』と思ったらしいです」とドハマリ状態で、時間を見つけては軽井沢まで車を飛ばしてプレーしにいくというから驚きだ。

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 カーリングは1チーム4人の対抗戦で、両チームが1人2投ずつ、氷上でストーンを滑らせ、ハウスと呼ばれるエリアにできるだけ近く、さらにたくさんストーンを入れた方が勝つ、という競技だ。気温などによって条件が変わる氷の上を、時に繊細、時に豪快にストーンを投じるという、絶妙な感覚が求められるが、並んだストーンの位置によって、自分が投げるストーンをどうするかが決まるという、非常に頭を使うスポーツだ。

 渡辺名人はカーリングが大のお気に入りのようで、戸辺七段は「(カーリングができる)軽井沢まで行ってますね。気軽に『戸辺さん、ちょっと行こう』とか(笑)。なので僕も渡辺さんも投げられます」。ロコ・ソラーレのメンバーは、緊張する場面でも繊細なコントロールに成功している。「トップ選手は詰将棋を解くような感覚だと思いますが、我々は本当にもう指運ですね。あんまり強すぎるとあっという間に通り過ぎちゃうし、弱いと届かない」と、なかなか難しいようだ。

 将棋とカーリング、どちらも頭を使うが、最も違うところは「将棋は思ったところに指せるけど、カーリングはちゃんとそこに入らない。それが大変なところです」。イメージ通りにいけば、次々と相手のストーンを飛ばし、ハウスを自分のストーンだらけにできるが、思い通りにならないところもまたおもしろいのだろう。

 なお渡辺名人は、将棋界のカーリング部の設立にも前向きなようで、現在開催中の棋王戦五番勝負で、無事に10連覇を果たした後には、凱旋帰国を果たすだろうロコ・ソラーレの面々に“指導対局”のお願いまでするかもしれない。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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