「倒れないですね…」全てがスタンディングダウンの珍結末 “ダウンしない”男に王者「根性ある」
【映像】ALLスタンディングダウンの“珍”TKO決着
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 殴られても、蹴られても、ダウン必至のヒザ地獄に襲われても…決して倒れない。Krushのリングでは珍しい全てがスタンディングダウンという珍結末に現K-1スーパー・ライト級王者・山崎秀晃が「根性がある」と驚嘆した。

【映像】ALLスタンディングダウンの“珍”TKO決着

 2月20日に後楽園ホールで開催された「Krush.134」。塚本拓真(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)と小林孝彦(K-1ジム総本部チームペガサス)の対戦は、3ラウンド、塚本が2度のスタンディングダウンを奪い、直後のレフェリーストップでTKO勝利を収めた。一方、3度の倒れ込むような場面で悶絶しながらも倒れない根性を見せたプロ2戦目の小林にも注目が集まった。

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 昨年K-1 WORLD GP第一試合に抜擢され、デビュー戦でKO勝利を収めた小林の2戦目。一方、昨年の11月の判定勝利まで、3連敗と泥沼にはまっていた塚本は連勝して弾みをつけたいところだ。

 試合序盤、ボクシング経験が豊富な小林は距離を取りながら効果的なボディフックを叩き込む。ラウンド後半には右ストレートで塚本からあわやダウンという場面も作り、上々の立ち上がり。

 2ラウンド、小林のパンチに対してガッチリとガードを固める塚本。ガラ空きのボディに小林のパンチが入り、顔面への連打を貰うなどヒヤリとする場面を乗り切ると、一気に前に出てヒザの連打で形成を逆転する。ラウンド後半、塚本がさらにヒザをボディに叩き込むと、小林の動きが止まり後退。追い討ちでヒザ、ヒザ、ヒザと5連発叩き込むとレフェリーがスタンディングダウンを宣告。ゲスト解説を務めたK-1王者・山崎秀晃からは「倒れないですね、根性がありますね」と驚嘆のコメントも。

「倒れないですね…」全てがスタンディングダウンの珍結末 “ダウンしない”男に王者「根性ある」
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 3ラウンド、勢いづいた塚本がさらに猛攻に出る。小林も必死に抵抗を試みるが、塚本のヒザとミドル、前蹴りと執拗なボディ攻めに防戦一方の状況に。その後、ミドルをわき腹に打ち続け、さらにヒザと叩き込むと、反撃できない小林にレフェリーが再びスタンディングダウンを宣告した。再開後も小林の動きは鈍い。塚本のボディへの右ミドルを効かされると、よろよろと後退。その様子を見たレフェリーが試合を止めた。

 初の連勝に喜ぶ勝者・塚本のはしゃぎぶりとは対照的に、リングに座り込んだ小林は肩を落としてうなだれた。解説を務めた石川直生は「小林選手は負けたことよりも、自分自身の情けなさに“チクショウ”という感じでしたね」と悔しさを代弁した。

 1つの試合でレフェリーストップを含む3度のスタンディングダウン。“壊し合い”や“倒し合い”を標榜するKrushのリングでは珍しい結末に視聴者から「(レフェリー)倒れてもないのに止めるな」という意見も聞かれたが「これは止めた方が良い」「ここまでが限界」など、妥当な判断という声が大勢を占めた。

 なお、序盤のボクシング技術を生かした小林の戦いぶりを見た山崎は「いいオーラを持っている選手。K-1は蹴りありきの競技、ボクシングテクニックはハイレベルなので、蹴りを練習してからの今後に期待したい」と課題を挙げつつ、エールを送った。

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ラウンドガールが“ドン引き”の珍事 “悪童”の隣で「腰が引けてるw」「微妙な距離感が…」
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