新型コロナの「致命率」はインフルエンザと同等になる? イギリスから学ぶ感染対策
【映像】オミクロン株が厄介な訳(レニック先生の解説) »

 東京都できのう新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は1万169人で、先週木曜日より約7700人減った。重症者はおとといより1人増えて81人、重症病床使用率は34.5%となっている。

【映像】イギリスから学ぶ感染対策(※解説パート 2分ごろ~)

 また全国の新規感染者数は6万1260人と、1週間前に比べ約3万4000人減少したが、死者は依然として200人を超えている。

 きのう開かれた厚生労働省の専門家会合は「減少速度は鈍化している」と指摘。その上で、厚生労働省専門家会合の脇田隆字座長は「重症者数はまだ高止まりしている状況で、死亡者数の増加は継続している。多くの地域で(感染者は)減少傾向にあるが、山形県や沖縄県で今週、先週比が再び1を上回って、(他の地域でも)再増加が懸念されている」との見解を示した。

 沖縄県と山形県は今週月曜日に「まん延防止等重点措置」が解除されたが、再び感染者数が増加に転じている。一方、感染力がより強いとされる“ステルスオミクロン”「BA.2」については「いまのところ置き換わりの兆候はみられない」と分析しているが、今後に注意が必要としている。

新型コロナの「致命率」はインフルエンザと同等になる? イギリスから学ぶ感染対策

 ニュース番組『ABEMAヒルズ』に出演したNTT東日本関東病院のニコラス・レニック医師は、コロナウイルスの現状について「やっとピークを乗り切ったような印象。他の国のデータを見ても、ピークを乗り切ったら少しずつ減っていくことが多い」と明かす。

新型コロナの「致命率」はインフルエンザと同等になる? イギリスから学ぶ感染対策

 オミクロン株は、重症化リスクの高かったデルタ株の流行時よりも死亡者数が増加傾向にある。これについて、レニック先生は「感染力が強い変異株が何よりも厄介な訳」を表した自作の図をもとに解説した。
※R数値、重症化率は仮の数値

「『オミクロン株は重症化率が低い』というニュースがあったときに、『じゃあ、いいじゃん』と思った人もいるはず。ただ感染力が圧倒的に強いと、例えばデルタ株と比べて重症化率が低くても、死亡者は増えていく。デルタ株が流行していたときはそこまで感染が広がらなくても、オミクロン株のときに1日10万人も感染するとなると、その分重症の例も出てくる。ピークが過ぎた後でも、重症化した人たちが死亡することで死亡者数が多くなるのは予測できる」(以下、レニック先生)

 つまり、母数として感染者数が多ければ多いほど、重症者数や死亡者数も増えることになる。

新型コロナの「致命率」はインフルエンザと同等になる? イギリスから学ぶ感染対策

 さらに、レニック先生が注目しているデータとして、「イギリスの新型コロナウイルスによる『致命率』」の折れ線グラフがある。致命率とは、ある病気になった人のうち、その病気が原因で死亡した人の割合を表したもの。グラフを見ると、「新型コロナ」の致命率は徐々に低下し、「インフルエンザ」の致命率に近づいていることがわかる。

 このグラフについて、レニック先生はこう解説する。

「『ピークアウトしたからコロナが収束した』というわけではない。1日何万人も感染していて、デルタ株の流行時だったら大騒ぎになっていたような数字になっている。また他の国でも同じ状況がしばらく続いている。そうした中で『インフルエンザに近い病気になってほしい』と願う人もいるかと思うが、イギリスのデータを見ていると、実際に“インフルエンザに近い病気”になってきた。感染者数が減っていった要因のひとつとして、イギリスは早い段階からブースター接種に本腰を入れていた」

 それでは、日本が感染者数を減らすためにはブースター接種を急ぐしかないのだろうか。

「そうですね。海外のデータだと、2回目の接種をしてる人よりも3回目の接種している人のほうが、致命率が4分の1にまで下がる。特に死亡リスクの高い高齢者に3回目の接種をすることで、社会全体の致命率がどんどん下がる。日本はG7の中でブースター接種率が一番低い。3回目の接種をしていれば、亡くならずに済んだ人もいるはずだ」

(『ABEMAヒルズ』より)

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