過去に例を見ない大接戦となった韓国大統領選挙。「文在寅政権の実態を正確に見て、主権者として審判してほしい」と訴えた最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソンヨル)候補が、「文大統領の夢見たような国を必ず作る」と訴えた与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補を僅差で破り、5年ぶりの政権交代を果たすこととなった。
 選挙前から勝負のカギを握るとみられていたのが、無党派層が多い20代から30代の若い有権者の存在だ。ANNの井上敦ソウル支局長は「前回の大統領選挙では20〜30代の7割が投票に行った。日本と比べると、考えられないほどの高さだ。そんな若い世代が何を重視しているかといえば、それは北朝鮮との関係でも日本との関係でもなく、自分たちにどのような恩恵があるのか、その一点だ」と話す。