年間約200万tが廃棄に…“建材”を救う新ビジネス 代表「建設産業廃棄物という概念をなくしたい」
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 コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻により、木材が供給不足となり、価格が高騰する「ウッドショック」。そんななか、建築現場で発生する壁紙やタイルなどの内装建材を捨てられる前に工務店から回収し、アウトレット価格で販売する「建材レスキュー」というサービスが注目を集めている。

【映像】“侵攻”でウッドショックに...“建材”を救う新ビジネス「建材レスキュー」

 ウッドショックが起きる前から準備を始め、去年の10月から開始したこのサービスは、HUB&STOCK代表の豊田 訓平さんが始めたビジネスだ。

「アウトレット建材といっても、中身は新品同様です。当然、仕上がりも新品同様で、ただ誰かが一回所有したとか、ちょっと箱が汚れているとかで廃棄されているのが現状です。実際、管理して販売する人がいれば、買いたいという人はたくさんいます」

 ホームセンターなど約20社と提携。主に小規模リフォームやマンションの原状回復工事、DIYなどに使用されているという。ウッドショックの救世主にもなりえるこのサービスだが、立ち上げた背景には「建材の廃棄問題」の解決があると豊田さんは話す。

「こういう建築材料、内蔵資材の最終処分量は、平成28年の段階でも、全国で228万tあります。もちろん、すべて使えるものではないですが、その中でも2割前後のものが捨てる前であれば使えるものがあったりします」

年間約200万tが廃棄に…“建材”を救う新ビジネス 代表「建設産業廃棄物という概念をなくしたい」

 環境にも負荷がかる建材の大量廃棄。ロスが出てしまうのには建設業の「注文の難しさ」が絡んでいるという。

「現場にいる監督さんなどが注文するのであれば、ちょうどいい量の注文が入ると思います。しかし、現場を見てない人や、工期が短いなかで現場になる前に輸入物(建材)を頼まなくてはいけないなどの理由で、1.2倍あるいは1.5倍ぐらいの注文を入れておいて、ちゃんと工事が終わったほうが良いとする業界の慣習があります」

 ほかにも倉庫がないなど、長期を見据えて保管する手段がないのも起因している。環境省によると最終処分場の残余年数は、全国で17.0年と、迫ってきている(2017年データ)。自社の倉庫を持ち、600種類 1万2000点の在庫を持つHUB&STOCK。1都3県からどんどん活動領域を広め、目指すは「建材ロス」ゼロの循環型のビジネスだ。

「今、ホームセンターさんとの協業には、かなり力をいれていきたいと思っています。全国で4000店舗あるので、今余っている建材をマッチングさせることで、相当量のインパクトを出せると思っております。その先で言うと、自社で直販したり設計したり、アウトレット建材で作る空間とかをプロデュースしたりなど。日本の建設産業廃棄物という概念がなくなる日を作ろうとおもっていますね」

年間約200万tが廃棄に…“建材”を救う新ビジネス 代表「建設産業廃棄物という概念をなくしたい」

 ニュース番組『ABEMAヒルズ』コメンテーターでアパレルブランド「CLOUDY」CEOの銅冶勇人氏は、今回のサービスについて期待を明かした。

「環境問題と向き合い、資源を循環させながら数字を作っていくビジネスモデルだ。日本が輸入大国である以上、こういう取り組みは、日本の経済を救う可能性があるように思う」

 今回のようにSDGsへ向け、環境によりよいものを作るため、色んな企業・会社が取り組んでいる。一方で、表面上だけの企業も存在すると述べた銅冶氏。

「SDGsという言葉が世の中に広がり、いろいろなきっかけを生んだ。だが、企業がSDGsに取り組んだ結果、本質のない取り組みになってしまうことがある。そういったビジネスモデルが拡散していってしまわないか、そこが懸念点だ」

(『ABEMAヒルズ』より)

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