地下格の最強戦士とストリートファイターの仁義なき殴り合いに放送席が終始ドン引き。パンチ一発で眉間がパックリと割れ流血も…ニヤリと笑顔で打ち合う不穏な空気に「ヤバイな」「血吹き出しながら笑ってますよ」など驚きの声が何度も聞かれた。
4月2日に代々木第一体育館で開催された「RISE ELDORADO 2022」。YA-MAN(TARGET SHIBUYA)と伊藤澄哉(戦ジム)のオープンフィンガーグローブ(OFG)戦は、ダウンを奪い合う壮絶なシーソーゲーム。眉間をカットし流血したYA-MANが激闘を制して1ラウンドKO勝ちを収めると、視聴者から「神試合」の声が多く上がった。
RISEが昨年導入したOFG戦で、フラフラになりながらも殴り勝つ過激なファイトスタイルで一気にブレイクしたYA-MAN。大晦日にはRIZINの舞台に立ち波乱万丈の人生が報じられるなど一躍注目のファイターとなった。そんなYA-MANが指名した対戦相手の伊藤は地下格闘技無敗のアウトローだ。
試合開始1分、強い左を最初に打ち込んだのは伊藤。バキッと乾いた音とともにYA-MANの眉間がパックリと割れ出血。しかしYA-MANは、流血を物ともせず一気に距離を縮めパンチの連打で伊藤からダウンを奪ってみせる。
一方、立ち上がった伊藤も負けていない。大ぶりなパンチの応酬に打ち勝ち、連打から右を振り抜くとYA-MANからダウンを奪い返す。
それでもYA-MANはすぐに立ち上がり、額から滴り落ちる血を拭うと“ニヤり”と笑みを浮かべながらコーナーへ。足がもつれながら不敵な笑みを浮かべる姿にABEMAの視聴者からは「ゾンビかよ」「どっちもやばいな」といった声があがる。ゲスト解説を務め、OFG戦の経験がある山口裕人、侑馬の山口兄弟も「血吹き出しながら笑ってますよ」「これがOFGですわ、これがYA-MAN。最高ですね」と興奮気味だ。
YA-MANの止血を経て試合が再開される。再びリング中央での殴り合いが展開され、伊藤が右を数発当てるなど優勢に見えたが、下がりながら打ち返したYA-MANのフルスウィングの右が伊藤の顔面を捉え、伊藤は前のめりにダウンを喫した。
足を痙攣させながらなんとか立ち上がった伊藤が、ひるむことなく再びパンチを振るいはじめると「何この試合」「やばすぎ」「神試合」の声が。さらにYA-MANがパンチを被弾しながらも伊藤を左でなぎ倒すと、レフェリーが割って入り試合をストップした。
危険すぎるシーソーゲームを制したYA-MANに、かつて拳を合わせ舌戦を交えた山口侑馬は「またYA-MANの人気が上がる」とライバルに対抗心を燃やしつつも「これがYA-MANですわ(笑)。2人ともカッコいい」と述べ、両者の真っ向勝負を素直に称えた。
対する兄の裕人は「振り合ってときに、(YA-MANが最後に)アッパーを出したのは本当にすごい」と技術面にも言及。最初にダウンを奪ったカウンターについても「当て感がある」と指摘した。
そんな二人の様子を受け、先日43歳にしてOFGで格闘家デビューを果たし、勝利を挙げた“元年俸120円Jリーガー”こと安彦考真も「血を吹いたときに笑っていたYA-MANの顔が忘れられない」と目の前で繰り広げられた過激な戦いを振り返っていた。