高校2年で髪が抜け落ちた女性 包み隠さず“脱毛症生活”を発信 彼女を前向きにした恋人の言葉
【映像】悪性脱毛症を前向きに発信するハゲカノさん
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「最初は円形脱毛症から始まって、そこから全体的に広がっていきました。本当にショックでした……」

 高校2年生のときに髪の毛が全て抜け落ちてしまう悪性脱毛症を発症した女性がいる。現在は「ハゲップル」として、一緒に暮らす恋人のハゲカレさん(23歳)と脱毛症生活を隠さず、むしろ公にすることでTikTokクリエイターとして活躍しているハゲカノさん(27歳)だ。

【映像】悪性脱毛症を前向きに発信するハゲカノさん

 ハゲカノさんが抱える円形脱毛症は年齢や性別にかかわらずおよそ1000人に一人の確率で発症する病気。なかでも、ハゲカノさんの身に起こった髪の毛が全て抜け落ちてしまう悪性脱毛症の原因ははっきりしていないという。

 クレアージュ エイジングケアクリニックの浜中聡子総院長はこの病気について「髪の毛を作る組織に対して何らかの形で免疫機能がおかしな働きかけをしてしまう。そうすることでウイルスや細菌が入ってきたら攻撃して排除して自分の体を守るはずが、逆のこと、自分の体に間違ったことをしてしまう。その結果として毛包(髪の毛を作る組織)が縮んで毛が抜ける。生えてこなくなる。ただこの原因が全然わからないからこそ、今の現代医学の治療では限界がある。現状のままではうまく適応してやっていくか、前向きに生活できるかというところを治療と一緒に考えていく必要がある」と説明する。

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 発症以来、ハゲカノさんはウィッグに頼った生活を送ることになる。高校を卒業したハゲカノさんは“東京に行けば、もっといいお医者さんがいるはず”と一縷の望みを持って上京。ちょうどその頃であったのが、彼氏となるハゲカレさんだった。しかし、出会ってからしばらくは頭髪について打ち明けることができず、真実を打ち明けたのは付き合って数日後、彼を自宅に招いたときだった。

 悪性脱毛症を打ち明けられた当時の心境について、ハゲカレさんは「どタイプな子がハゲてるっていうのが意味わからない状況すぎて、ビックリが頭の中を埋め尽くして……」と明かしたが、そんなハゲカレさんの一言にハゲカノさんは救われ、“オープンに生きる決意”をすることができたという。

「自分的にも気持ちが軽くなった。諦めなくてよかった」

 そのように振り返るハゲカノさんを救ったのはハゲカレさんだけではない。美容師の友達の存在もあった。ウィッグをカットしてもらったところ、不自然さが緩和され自分好みのヘアスタイルを楽しめるように。そんな経験を経て、ハゲカノさんは2021年10月にウィッグ販売会社「NEJIKO」を設立。夏の開業に向け、日々準備に追われる忙しい日々を過ごしている。

「同じ脱毛症の方にも使ってほしい。ファッションの一部みたいな、帽子をかぶるような感覚でウィッグをかぶる。気軽な位置にできたら」

 今でこそ目標にまい進する前向きな日々を送っているハゲカノさんだが、人知れず悩み抜いた日々もある。同じ悩みを持つ多くの人の力になりたい。そんな思いで日々、TikTokを通じて動画を配信している。

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 10日にABEMAABEMA的ニュースショー』に出演したハゲカノさんは「円形脱毛症から始まって、どんどん抜けてしまって『全部抜けちゃうのかな』と気持ちが追い付かないくらいのスピードで抜けていった。どんどん髪の毛が抜けていく一方で、本当にショックだった。高校生だったので、髪の毛のアレンジもしたい時期。でも学校にも行かないといけないという……どうしよもない時期だった」と改めて発症当時の複雑な心境を振り返った。

 また発症からの治療について言及したハゲカノさんは「8年くらい皮膚科だったり、有名な大学病院に通ったりした。思ったように改善はできなかった」と説明。一方、病気のことをカミングアウトされたハゲカレさんは「ビックリした」としつつも「ハゲてるのに可愛いって凄いな」と満面の笑みで当時を振り返る。さらに「理解できなくてキャパオーバーで……でも率直に人として魅力的だと感じた」とも。

 そんなハゲカレさんが見せた予想外の反応についてハゲカノさんは「カミングアウトするときはすごく勇気がいること。ただ彼の反応が思った反応ではなく『面白いね』とラフに言ってくれたことが、私としても10年以上前の話だし、共感してもらうより、今の状況を楽しんでもらってることで気持ちが楽になった」と笑顔を見せる。

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 その話を聞いたMCの千原ジュニアは「面白いね、というのはタイミングと関係が違えば非常に失礼なこと。本当に二人が通じ合ってるからこそ出た言葉ではないか」と応じると、二人は笑顔で頷いた。

 そんな二人がなぜ、TikTokを始めるに至ったのか。理由についてハゲカレさんは「二人で生活の中でふざけ合ってるのをTikTokにあげたら面白いと思い『やろう』と言った」と語る。またその反響についてハゲカノさんは「DMだったりお手紙のような形で応援メッセージだったり、私も感謝されると思わず気軽な感じで動画をあげていたので嬉しい」と声を弾ませた。

 先日、アカデミー賞授賞式で奥さんの容姿をからかわれたウィル・スミスがプレゼンターを平手打ちするなどして波紋を呼んだ。そのことについて意見を問われたハゲカノさんは「私としては、抜け始めた当時にあの映像を見ていたら本当にショック。『ウィル・スミスよくやった』と思ってしまうかもしれない。いまは10年以上経って脱毛症について悩んでいることはない。私が奥さんの立場だったら『面白くないネタに巻き込まれて嫌だな』そのぐらいの気持ち。殴るまではハゲカレもしないと思う。脱毛症のことで争って欲しくない。それが一番嫌だ」と率直な感想を口にした。

 一方、ハゲカレさんは「ウィル・スミス側として気持ちはすごくわかる。動画のコメントでもハゲカノに対してネガティブなコメントが来る。僕がそれに対してコメントを返したこともないし、僕が脱毛症のことで他の人と争うことは、一番ハゲカノが望んでいないと思う」と応じると、二人は目を合わせて笑顔を浮かべた。

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