東京・荒川区が運営する遊園地「あらかわ遊園」が3年4か月の一時休園を終え、4月21日にリニューアルオープンした。初日は上限1000人の予約枠が埋まり、朝8時過ぎから再開を待ち望む人が列をなしていた。地元の人に愛される施設で、長年のファンも多い。昔から遊びに来ていたという女性は娘と孫と訪れ、「親子3代で楽しんでいる」と話す。
1922年にレンガ工場の跡地として開園したあらかわ遊園は、1950年に現在の形である区立遊園地となった。園の広さは約3万平方メートルとコンパクトながら、遊園地と動物園が一体化している。アトラクションが楽しめる「のりもの広場」では、観覧車やメリーゴーランドのほか、“自称”日本一遅いジェットコースター、地上5mに設置されたレールを自転車のように漕ぐ「スカイサイクル」を楽しめる。動物園エリアの「ふれあい広場」では、ヤギやヒツジ、モルモットにウサギ、そしてカピバラとアルパカにエサをあげることができる。
今回の大規模リニューアルは、観覧車をはじめとしたアトラクションや園内の建物の老朽化の解消、そして「荒川区のシンボル」としてのあらかわ遊園の魅力をより向上させるために行われた。もともと小さな子連れの家族をメインターゲットにした施設だったが、段差を減らしてスロープを増やすなど、障害者や高齢者でもハードルを感じずに楽しめるよう改築した。一方で、園内のライトアップやイルミネーションで幻想的な光の空間を演出したり、アルコールの提供を行うことなどで、大人の来場も増やしたいとしている。
気になるのが、入園料だ。以前は“公営ならでは”の料金だったが、リニューアルオープンを機に大幅に値上げすることになった。平日は無料(土日祝は100円)だった「小・中学生」を見ると、「小学生」は200円、「中学生」は400円に。65歳以上は100円から400円への値上げ、「おとな」は200円から800円と4倍の価格になった。この理由についてあらかわ遊園は、「今回のリニューアルや年間の運営に必要な経費を元に一から見直しをした。利益を追求したものではなく、来園者に満足してもらえるサービスを維持するために必要な水準として設定した」として、利益を追求したものではないと説明する。
一時休園に入ったのは2018年12月で、コロナの流行が始まる一年も前のこと。あらかわ遊園はコロナ禍になって、初めてオープンすることになる。再開の準備をするなかで、「リニューアルオープンがコロナ収束後の希望になればとの思いで準備を進めてきた」と話す区の担当者。収束のきざしはなく、世間は「ウィズコロナ」に舵を切りつつある。人数制限やマスクの着用など感染症対策を行いながら、来園者が安心して楽しめる環境づくりを徹底するという。
(ABEMA NEWSより)
・「あらかわ遊園」
アクセス:都電荒川線「荒川遊園地前」から徒歩3分、JR高崎線・東北本線「尾久駅」から徒歩12分
料金:入園料のほか、アトラクション利用などをする際には「のりもの券」が必要。「のりもの」が乗り放題になるフリーパスも購入できる。
【入園料】おとな…800円 65歳以上…400円 中学生…400円 小学生…200円 未就学児…無料
【のりもの券】1枚100円
【フリーパス】おとな…1800円 65歳以上…1400円 中学生…1000円 小学生…700円 3歳以上…500円 2歳以下…無料
事前入園予約:4月21日~5月8日まで。そして、5月9日~6月末の間の土曜・日曜は予約が必要。あらかわ遊園のホームページ、もしくは電話(03-3893-6530)で予約できる。
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