2ラウンド開始直後、相手のタックルに合わせたカウンターの飛びヒザで失神KO。あまり完璧かつ衝撃的な結末に実況解説が「すげえ、青木真也と長島☆自演乙を思い出した!」と興奮気味に語ると「まじか…」「こんなことある?」と視聴者も騒然となった。
4月24日に両国国技館で開催された『POUND STORM』で齋藤奨司(FIGHT FARM)と風間敏臣(和術慧舟會HEARTS)の対戦は2ラウンド開始直後に齋藤の飛びヒザが風間の顔面を捉えて失神KO。終始劣勢の1ラウンドからわずか一発で相手を沈めた“技あり”の一撃に戦慄が走った。
ボクシング国体優勝、その後キックボクシングを経てMMAに転向した齋藤とブラジリアン柔術での高い実績を持つグラップラーで現在9連勝中の風間。打撃と柔術、異なる経歴からMMAに参戦する両者の対戦となった。
ゴング開始とともに飛びヒザを見せた齋藤。これを冷静に対処した風間は組付きテイクダウンに成功するとヒザを叩き込み相手をコントロールするが、バックを狙った際に齋藤が脱出に成功する。しかし、その後も風間は片足タックルからバック、足関節、カーフスライスと幾つもの仕掛けを見せて相手を圧倒する。
第1ラウンドの攻防では風間の“独壇場”。そんな戦況に視聴者からも「寝技の差がありすぎる」「風間の引き出しが凄い」などの声が聞かれたが、そんな風間の“絶対優勢”の空気は、2ラウンド開始直後の一撃で一瞬にして吹き飛ぶことになる。
ラウンド開始のブザー直後、前に出たのは風間だ。ややバックステップぎみの齋藤に対して低空タックルを狙い飛び込んだ瞬間、そこに齋藤の飛びヒザが待ち構えていた。完璧なカウンターで飛びヒザを被弾した風間は完全失神。ラウンド開始6秒の衝撃エンドに試合を中継したABEMAの視聴者は騒然。「おおおお」「まじか…」「こんなことある?」「何が起きた!?」など、驚きの声が殺到した。
この日のゲスト解説を務めた高橋遼伍は「すげえ〜」と叫んだあとに「青木真也と長島☆自演乙を思い出しましたね」とコメント。かつてDREAMでのMIXルール戦で起きたアップセット劇を挙げ、興奮気味に語った。
その言葉どおり「青木vs自演乙」のあのKOシーンを彷彿とさせる「フェイントをかけてからの“ドンピシャ”のヒザ蹴り。一度右のジャブでフェイントの間を作ってから顔面へのヒザでひと刺し。リプレイで何度も確認し、冷静さを取り戻した高橋は「100回やって1回当たるかのレベル」とも続けた。
勝った齋藤はケージを飛び出して師匠である高谷裕之のもとに駆け寄ると、「やった〜、やったぞ!」と絶叫。1ラウンド開始時にも齋藤が飛びヒザを狙っていたこともあり、高橋は「これは練習していたんでしょうね」と改めて技ありの一撃、衝撃結末を称賛した。
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