出ると決めたら後はやるだけだ。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2021-22」ファイナルシリーズ、4月25日の第2試合でKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)がトップ。前日に足を負傷、立つこともままならない状況だったが、強行出場して見事に結果を出した。
この試合はKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、堀、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)の並びで開始した。試合はまず茅森が先行、堀はそれを追う展開となった。南2局、堀は親を迎えてドラ7筒が2枚のチャンス手。四万をポンして、タンヤオのテンパイを果たす。さらにドラを暗刻にして4・7筒と2索の3面張に変化。これを高宮からアガってタンヤオ・ドラ3の1万2000点が完成、トップ目に立った。
南3局はライバルの茅森の親番、ここを落とせれば優勝へ大きく近づく。堀は11巡目に1・4・7索待ちのリーチを敢行すると、1索を一発ツモ。リーチ・一発・ツモ・赤の8000点を手に入れてダントツになった。最終局となった南4局はノーミスの七対子でアガって終了、これでチームは首位で最終日を迎えることになった。
インタビューでは「1回戦目が最悪の結果だったんで、(セガサミーフェニックスと)並べてホッとしています」と語り、“至極の1局”には南3局の満貫を挙げた。足の負傷を押しての強行出場には「これで出られないとなれば、後悔してもしきれない」と懇願したことも明かし、翌日に控えた最終日に向けて「気を抜かず最終日、頑張りたいと思います」と健闘を誓った。次の試合が待ちきれないファンには「いろんなチームを応援しているファンの方がいらっしゃると思うんですけど、最後までMリーグファイナルを楽しんでいただけたらと思います。こっちも楽しませるように全力で打ちます」と深々と頭を下げた。
入場シーンはなし、インタビューも着席したまま受けるという痛々しい姿だったが、堀の強さは健在、チームの期待通りに結果を出した。2位のセガサミーフェニックスとの差はわずかに2.6ポイント。最終日は現実的に優勝の可能性が残る渋谷ABEMASを抑え込み、着順争いに勝てば優勝だ。勝つために呼ばれたポイントゲッターの最後の大仕事を前に、ファンからは「堀さんかっこいい!」「この状態でしっかり打つのかっけえww」「大きいトップだわ」「さすが泣きそうです!」と声援が殺到、優勝が決まる試合が待ちきれないといったところだった。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)4万7000点/+67.0
2着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)2万3600点/▲6.4
2着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)2万3600点/▲6.4
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)5800点/▲54.2
【4月25日終了時点での成績】
1位 KADOKAWAサクラナイツ +208.8(10/12)
2位 セガサミーフェニックス +206.2(10/12)
3位 渋谷ABEMAS +103.8(10/12)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲179.9(10/12)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)