切迫流産で絶対安静中に会合に参加を求めた男性議員「グリーン車なら横になれるでしょ?」呆れた言い分 公約には「子育て支援」「女性活躍」も…金子恵美氏が永田町の現実を激白
【映像】「食べたくなるほど綺麗だね」驚愕セクハラの実態
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 切迫流産で絶対安静中の女性議員に対して「グリーン車なら横になれるでしょ?」と会合への参加を求めた男性議員の呆れた言い分を元衆議院議員の金子恵美氏が激白。「子育て支援」や「女性活躍」などが掲げられて久しい日本の政治において、未だに非常識なハラスメントが蔓延している現状を憂いた。

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 男女雇用機会均等法が施行されたのは1986年。それから40年ほどが経過したが、日本の女性議員の割合は衆院が9.7%で参院が23.0%。この数字は世界193カ国の中で164位。女性活躍に関して、日本は後進国であるということができる。

 早稲田大学を卒業後、新潟テレビでの非常勤勤務を経て2007年に新潟市議選に出馬。トップ当選を果たした金子氏は、当時、“美しすぎる市議”としてメディア露出も多かった。ちょうどこの頃、永田町では当時の柳沢伯夫厚労大臣が「女性は子供を産む機会」と発言して波紋を呼んでいる。さらに2009年には、当時の麻生太郎総理大臣が「私には子供が2人いるので最低限の義務は果たしたことになるかもしれない」とデリカシーを欠いた女性蔑視発言を行うなど、永田町で行われた問題発言を挙げれば枚挙にいとまがない。

 その後、2012年に新潟4区から衆議院議員選挙に出馬した金子氏だったが「お金とは決別する政治を」といった志もむなしく、古い体質、慣習を引きずる年輩議員の言動に苦しめられたという。22日にABEMAABEMA的ニュースショー』に出演した金子氏は、それら自身が体験した年輩議員の問題言動の数々を告白した。

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 2015年に女性活躍推進法が全会一致で可決。そのころ、宮崎謙介氏と結婚した金子氏は先輩議員に結婚報告を行った場で「結婚おめでとう。でも3000票は減っちゃうね。次の選挙は厳しくなるね」と言われ、その後に子どもを授かったことを報告した際には「もう一生休んでればいいんじゃない」と鼻で笑われたという。さらに目の前で電話をかけた男性議員が「妊娠のタイミングの分からないような議員をこの地域から出してすみません」と話しているのを聞いたとも告白した。

 驚きはこればかりではない。切迫流産の疑いで入院。絶対安静だった際には、30代の男性議員から「会合に出られないなんてあり得ない。グリーン車に乗れば横になれるでしょ? すぐに来い!」と呼び出し命令も。ちなみに、その男性議員は公約に子育て支援を掲げていたというから開いた口が塞がらない。

 当時のことについて金子氏は「30代の議員でした。その方も子育て中の議員で。奥様が切迫流産というご経験が無いのか…そこを想像できなかったのか。私はただ『欠席します』という連絡を入れたのですが、『何で来ないんだ?』と。ベッドの上から動けないということを伝えたら『グリーン車なら横になれるだろ?』と仰ったので愕然とした。掲げている公約は子育て支援とか、女性活躍などだったのですが…」と振り返った。

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 著書「オッサンの壁」で知られる毎日新聞論説委員の佐藤千矢子さんによると「オッサン」とは男性優位に設計された社会で生きづらさや不自由や矛盾や悔しさを感じている少数派の人たちの気持ちや環境に思いが至らない人のこと。

 この日同番組に出演した佐藤さんは「男性は生まれながらになんやかんや恵まれている。下駄を履かされている。優遇されているところはあると思う。私は愛知県の高校に通ったが、席次で男性が40人くらいずらっと並んで、そのあと、女性が5人くらい付け足し。男尊女卑を絵に描いた名簿の順位付けだった」と自身の経験を踏まえて述べると「就職や採用、昇進や処遇の差別をしてはいけないということになっているが、まだまだある。男性が下駄を履いている社会だけど、男性がそのことにあまり気づいていない。優遇されているということは、その陰で泣いている人たちがいるということ。そういう人たちの悔しい気持ちに気づいていてあえて見て見ぬふりをしているという可能性もある。自分の既得権を手放したくなくて、自分の陰で泣いている人に鈍感な人を“オッサン”という。ただ、女性の中にもオッサンはある。私もずっとオッサンとして『24時間働けますか? 戦えますか?』という中で仕事人間でやってきたので。『あの人こそオッサンなのに』と陰口が聞こえてくることもある」などと自虐気味に補足説明を続けた。

 そんな中、先日には日本維新の会の石井章議員が夏の参院選への出馬予定の女性候補者事務所開きで「女性が5人出るが、年齢が若く顔で選んでくれれば一番を取るのは決まっている」といった問題発言を行い、波紋を呼んでいる。

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