盤と駒があれば、棋士はいつでも真剣勝負だ（？）。将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Cリーグ第2試合、チーム山崎とチーム広瀬の対戦が6月4日に放送された。放送中、両チームのインタビューシーンがあったが、チーム山崎の3人がコメントしている最中、ちらちらと映ったのは、将棋遊びの一つである「将棋崩し」に挑戦している様子。盤、駒に触れ始めたばかりの子どもから楽しむものに、トップクラスの棋士たちが興じる姿にファンから「めちゃくちゃ良い駒で将棋崩しやってんなぁ」「崩し将棋は草」と驚きと笑いに満ちた声が相次いだ。
チーム山崎はリーダー山崎隆之八段（41）に松尾歩八段（42）、阿久津主税八段（39）の3人。順に本厄、後厄、前厄で、チーム名も「厄払い」という変わり種だが、3人ともに各棋戦の上位で活躍する実力者だ。交流が多いわけではないが同世代ということもあり、チーム結成後にさらに仲を深めたが、その様子が垣間見えたのがこの将棋崩しシーンだった。
将棋崩しは駒を山のように積み上げ、指1本で音を立てずに盤の端まで運べばゲット、というシンプルなゲーム。既に倒れている駒はいいが、立っている駒をずらす時に倒してしまい、相手の手番になってしまうというのがお決まりだ。
将棋には、すごろくの要領で遊ぶ「まわり将棋」、順番に駒をずらして相手の駒を挟めば取れる「はさみ将棋」など、通常のルールとは異なる遊びがいくつもある。とはいえ、プロである棋士が将棋崩しを楽しむ映像というのも非常にレアだ。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
