小学館「ゲッサン」刊の『からかい上手の高木さん』『あしたは土曜日』(共に作・山本崇一朗)を原作に、2018年にTVアニメ第1期が放送された『からかい上手の高木さん』。2022年の1月から第3期が放送され、6月10日より劇場版「からかい上手の高木さん」が公開中だ。
タイトル通り、とある中学校にて隣の席になった女子・高木さんにからかい続けられる男子・西片の日常的なエピソードが丁寧に描かれるシリーズとなっており、劇場版はTVアニメ第3期のラストで描かれたホワイトデーのエピソードから時が進み、中学校最後の夏休みを迎えた高木さんらの物語が描かれる。
第3期の放送後から劇場版公開前のタイミングで、高木さんを演じる声優・高橋李依にインタビューを実施して、まずはオンエアの反響について伺う。Twitterのハッシュタグを追いながらリアルタイムで試聴していたという高橋は「毎回TVアニメオリジナルエピソードの反響も大きくてホッとしていました。早く劇場版を見てもらいたいという気持ちが強いのですが、公開までの間にPVやお知らせが発表されるたびトレンドに入っていて、そういったところからも皆さんの高木さん熱の高さを私も感じています」と回答した。
TVアニメのシリーズを重ねるごとに、少しずつ距離感が変化していった高木さんと西片が、劇場版ではどうなっていくのか。ファンが気になる劇場版の脚本を最初に読んだ印象についても質問すると「感情のちょっとした機微を丁寧に作り続けてきましたが、これだけの長い尺をオリジナルエピソードで演じ続ける機会はこれまでなかったので、本当に演じ切れるのだろうかというプレッシャーは大きかったですね」と語った。
原作者の山本氏が監修しつつTVアニメのスタッフが引き続き作り上げる劇場版でも、高木さんと西片の絶妙なやり取りは健在であることが伺える。中学生最後の夏休みは、作中のキャラクターたちにとってはもちろんのこと、鑑賞する側もそれぞれ特別な感情を抱く時期だろう。そんな誰しもが経験するひと夏について高橋は「ちょっとした切なさも感じますよね」と前置きをしつつ言及する。
「中学3年生の夏という言葉を聞いて、ポジティブな印象を抱く人も居ればちょっと寂しいなと思う方が居るように、この映画の中では登場人物たちのちょっとした心情の変化や、大人になっていく前の不安といった感情も丁寧に描かれています。高木さんと西片だけじゃないお馴染みのキャラクターたちの感情が織りなす群像劇にもなっているので、全部受け入れて楽しんでほしいですね」と見どころを語ってくれた。
TVシリーズでは各話ごとにストーリー展開や高木さんの心情に合わせたカバー曲のEDも話題となった。劇場版ではなんと週替わりでEDとなるカバー曲が変わっていくという。高橋は最後に「EDが終わったあとも、席を立たずにご覧いただければと思います」とインタビューを締め括った。
劇場版では高木さんと西片がどのような結末を迎えるのか、カバー曲のEDにも注目して鑑賞してみてほしい。
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(C)2022 山本崇一朗・小学館/劇場版からかい上手の高木さん製作委員会
取材・テキスト/kato