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 6・12『サイバーファイトフェスティバル2022』を4日後に控えた6月8日、プロレスリング・ノア『STAR NAVIGATION 2022』後楽園ホール大会に、DDTプロレスリング勢が襲来。ノアとDDT双方が対抗戦に向けて火花を散らした。

 最初に動いたのは、ノア創立メンバーであり現在はDDTに所属する秋山準だ。当初より来場予告していた秋山は、第5試合の拳王&中嶋勝彦&征矢学vs杉浦貴&レネ・デュプリ&イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.の前にリングサイドに現れると、そのまま放送席にどっかりと座り、「丸藤副社長に『どうせ行くんだったら解説しろ』って言われてしょうがなく来たよ。しっかり観とくよ、今度(中嶋と)やるからね、12日に」と語り、サイバーファイトフェスで対戦する中嶋勝彦の試合を間近で視察した。

 秋山の眼前で行われた6人タッグマッチは、杉浦軍の強力トリオのパワーの前に苦戦を強いられながらも最後は中嶋がヴァーティカルスパイク2連発でレネ・デュプリをピンフォールして勝利。

 試合中は秋山に目もくれなかった中嶋だが、試合後マイクを握ると「おい!俺はこのリングに上がった時から気付いてるよ。なあ、秋山。そんなところで、何しに来たんだ!ノアのリングに上がりたいのか?」と挑発を開始。すると秋山は放送席から立ち上がりヘッドセットを外すと、DDT佐々木大輔の武器であるスタンガンを片手にリングイン。それに合わせるように6・12『サイバーファイトフェス』でノアとの対抗戦に出場するDDTの遠藤哲哉、樋口和貞、小島斗偉、高鹿佑也も登場。ノアとDDT両軍の舌戦がスタートした。

 まずマイクを手にしたのは、6・12さいたまで秋山、樋口とトリオを結成し、中嶋&小峠篤司&稲村愛輝と対戦するDDTのKO-D無差別級王者の遠藤哲哉だ。

「おい、プロレスリング・ノア。KO-D無差別級チャンピオン遠藤哲哉が自ら広報活動に来てやったぞ。丸藤正道欠場で中嶋勝彦、おいしそうな相手じゃねえか。誰が来ようが6月12日、ノアより俺たちDDTが上だということを証明してやるよ。つまり何を言いたいかと言うと……ケンカ買いにきました!」

 続いて樋口和貞がマイクを握り「今日はご挨拶ということで来ましたけどね……」と語り始めると、そこに強引に割って入ったのが拳王だ。

 「おいおい、一言だけいわせてくれ。ここはな、地方の議員活動する場じゃねえんだぞ。お前みたいな口調で、ノアのリング上がらないでくれ!」と樋口を一喝すると、「もう一言だけ言わせてくれ、俺の対戦相手! 名前が出てこねえ。名前が出てこねえ」と、サイバーファイトフェスで対戦する佐々木大輔の名前を出さずに挑発開始。

 「たしか黒髪のロン毛だったよな? ちょっとチェックさせてくれ」と、リング上のDDT勢の髪型を一人ずつ確認。そして最後に秋山の前に来ると「あっ、髪がなかったわ!」と嘲笑った。

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 これに対し秋山が「おい、そっちに走んのかこの野郎」とケンカを買う姿勢を見せるが、拳王はそれを無視して「おい! 俺の相手、黒髪ロン毛はどこいったんだよ? なんでこの場に来てねえんだよ!だからDDTの奴らは演技でプロレスやってんだ。6月12日サイバーファイトフェス、俺がな、スタンガンでもなんでも受けてやるよ! すべてを受けた上で俺が倒してやるからな。そう、黒髪ロン毛に言っといてください、毛がないさん」と、最後まで秋山をコケにしながら一方的にまくしたててリングを後にした。

 これに対し“大老害”を自称する秋山は、怒りを押し殺しながら「宴会部長が帰ったから、勝彦、思いっきりやるよな?」と、先輩風を吹かせながらあらためて上から目線で覚悟を問うと、中嶋は余裕の笑みを浮かべながら「俺が知ってる秋山はこんなに小さかったかな?  ケンカを楽しみにしてたのに、ちょっと萎えたわ。ノアの熱い厳しい闘いがこの後もあるんだ、とっとと帰れ!」と、言い放った。

 無言で睨みつける秋山だったが、中嶋の口撃は止まらない。「何も言うことがないなら帰れ!もう一度言う、ここは俺のリングだ!」と、今度は厳しい表情でDDT勢を追い払った。

 そして厳しい表情睨みつけならリングを降りて控室に戻っていく秋山に対し、中嶋は「おい秋山準。久々にノアのリングに上がった感触どうだった? 刺激的だっただろう。お前がいた時とは違うんだよ。それを6月12日、サイバーファイトフェスで味わわせてやるよ。おつとめごくろうさん!」と、追い討ちをかけるようにダメ押しのマイクで締めくくった。

 秋山といえば、寡黙な選手が多かったノア初期のトップ選手の中で、その論理的な毒舌には定評があった闘う御意見番。今回も大老害らしく、先輩風を全開に吹かせて古巣のリングに上がりマイクを握ったが、かつては“坊や”だった中嶋に言い負かされる形で沈黙を余儀なくされてしまった。

 さらに遠藤哲哉はKO-D無差別級王者が自ら出向いてアピールしながら、中嶋から完全に無視された格好だ。この屈辱を受けてDDT勢は6・12サイバーファイトフェスでどう出るのか。そして乗りに乗るノアの火薬庫・中嶋勝彦はどんな闘いを見せるのか。ノアvs DDT、決戦まで待ったなしだ。 

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