羽生善治九段、前人未踏の公式戦通算1500勝達成 順位戦B級1組開幕戦で山崎隆之八段を破る
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  将棋羽生善治九段(51)が6月16日に行われた順位戦B級1組開幕戦で山崎隆之八段(41)に勝利し、史上最多の公式戦通算1500勝を達成した。通算成績は1500勝654敗、勝率は.696。この結果で、日本将棋連盟から「特別将棋栄誉敢闘賞」が贈られる。

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 将棋界の歴史に新たな記録が刻まれた。公式戦での勝利数は、すでに2位の大山康晴十五世名人の1433勝781敗を大きく上回っているが、未放送分も含めて節目の1500勝を達成。四段昇段後36年5カ月、51歳8カ月で前人未踏の大記録を打ち立てた。この結果で、日本将棋連盟が2022年4月に新設した「特別将棋栄誉敢闘賞」が贈られる。なお、歴代で9人しか達成していない1000勝は2007年12月に最年少で記録。大山十五世名人を超える史上最多1434勝は2019年6月に達成していた。

 終局後、取材に応じた羽生九段は「ひとつひとつの積み重ねの中でひとつの節目を迎えることができて嬉しく思っています。ずいぶん長く棋士をやってきたんだなあということも感じました」とコメント。さらに「これで終わりということはないので、変わらずに前を向いて進んでいけたらと思っています」とすぐに次なる戦いを見据えていた。

 この日、羽生九段は順位戦B級1組で山崎八段と対戦。名人9期を含めて29期在籍した順位戦のA級から昨期陥落を喫しており、今期は30年ぶり2度目となるB級1組に戦いの舞台を移して新たなるスタートを切った。山崎八段の先手番で横歩取りの戦型となった本局は、中盤戦から羽生九段がリードを築き快勝。A級返り咲きに向けて好発進を遂げた。

 久しぶりのB級1組の開幕戦を白星で飾った羽生九段は「昔過ぎて覚えていませんが、新たな気持ちで臨みました。良いスタートが切れてよかったです。ただ、順位戦は長丁場なのでまだまだこれからだと思っています」と柔らかく微笑んだ。

 一方、敗れた山崎八段は「序盤からずっと苦しかったかなと思っています。一瞬難しい場面もあったので、そこで打開があったのかもしれなかったですが、駒が前に出ていかない手を選んでしまって自分の実力が出てしまったかなと。節目の対局なのに形も作れなかったので申し訳なかったなという気持ちです」と悔やんだ。次戦に向けて「B級1組もA級同様に強敵揃い。勢い良く指せるようにしないと戦えないので、これから少しづつ改善していかなければと思っています」と前を向いた。

 <歴代通算勝数記録>
1位:羽生善治九段 1500勝654敗2持将棋/勝率.696
2位:大山康晴十五世名人 1433勝781敗2持将棋/勝率.647
3位:谷川浩司十七世名人 1364勝902敗3持将棋/勝率.602
4位:加藤一二三九段 1324勝1180敗1持将棋/勝率.529
5位:中原誠十六世名人 1308勝782敗3持将棋/勝率.626

 ◆羽生善治(はぶ・よしはる) 1970年9月27日、埼玉県所沢市出身。1982年に奨励会入りし、1985年12月に四段に昇段。加藤一二三、谷川浩司に次ぐ史上3人目の中学生プロ棋士に。1989年に初タイトルを獲得し、1996年に史上初の「七冠独占」達成、2017年には7つのタイトルで永世称号の資格を得る「永世七冠」に。師匠は二上達也九段。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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