キングダム 桓騎(かんき)場面カット1
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 アニメ「キングダム」は、春秋戦国時代の中国を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信(しん)の成長と活躍を描く戦国大河ロマンです。アニメ放送は2012年よりスタートし、2024年1月から第5シリーズが放送されました。

TVアニメ「キングダム」第5シリーズ
TVアニメ「キングダム」第5シリーズ

 原作は原泰久氏が「週刊ヤングジャンプ」(集英社)にて2006年1月より連載を開始した同名漫画です。コミックスは71巻まで刊行され、累計発行部数は1億部を突破しています。

 今回はアニメ「キングダム」の人気キャラクター桓騎(かんき)について、プロフィールや弱点、そして雷土(らいど)や那貴(なき)、砂鬼(さき)らとの関係なども解説していきます。

目次

  • アニメ「キングダム」とは
  • アニメ「キングダム」桓騎の基本情報!声優などのプロフィールを紹介
  • アニメ「キングダム」桓騎のユニークな部下たちとは
  • アニメ「キングダム」桓騎は残虐?他人には真似できない戦い方とは
  • 桓騎の本領発揮!5期で描かれた黒羊丘の戦い
  • 桓騎に弱点あり?作戦の穴を見切った敵とは
  • まとめ

アニメ「キングダム」とは

アニメ「キングダム」キービジュアル
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 古代中国の秦国に生きる主人公の少年・信(しん)は、その親友・漂(ひょう)と2人で、下僕の身分から大将軍に成り上がることを夢見ていました。その後、漂は文官・昌文君(しょうぶんくん)の目に止まり、都へと召し上げられますが、王宮で王弟によるクーデターが勃発し、それに巻き込まれて瀕死の重傷を負いました。漂から託された地図をたどり、信は漂と瓜二つの少年王、後に中国史上初めて天下統一を果たす始皇帝・エイ政(えいせい)と出会います。後の秦の始皇帝となるエイ政を窮地から救ったことで力を認められた信は、奴隷の身分から脱し、大将軍になる夢をかなえるべく戦場に身を投じます。

 信は馬陽の戦いで百人将として参加し、奮闘して武功をあげます。次なる魏への侵攻戦では、総大将・蒙ゴウ(もうごう)により千人将に抜擢されました。桓騎は、この蒙ゴウの副将として登場し、王騎将軍の血筋である王セン(おうせん)とともに活躍を見せます。

 2024年1月からの第5シリーズ放送に先がけて、対趙国・「黒羊丘の戦い」にて将軍に任命された桓騎が率いる、野盗出身の集団“桓騎軍”の4名にフォーカスを当てたキービジュアルが公開されました。戦の天才で時には倫理観を度外視した非道な手段もいとわない、カリスマ的な将軍・桓騎、弓の名手で戦術面でも異才を発揮する女傑・黒桜(こくおう)、副官として主力部隊を率いる筋骨隆々な巨漢・雷土、桓騎の参謀として重要な立ち回りを担当する幹部・摩論(まろん)が描かれています。

アニメ「キングダム」桓騎の基本情報!声優などのプロフィールを紹介

 桓騎は、アニメ「キングダム」第2シリーズ18話から登場した将軍です。秦国の大将軍・蒙ゴウの副将で、「首切り桓騎」の異名の由来や、盗賊団の首領だった過去が明かされています。

 物語の序盤では、秦国内でも知る人ぞ知る存在でしたが、魏侵攻で敵将を討ち取り大活躍を見せます。アニメ第3シリーズ11話では、蒙ゴウが「桓騎の才はひょっとしたら六将に引けを取らぬかもしれぬ」と称したほど、たぐいまれな軍才を持つ人物です。

桓騎の基本情報【プロフィール】

キングダム 桓騎(かんき)場面カット2
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 桓騎は卓越した読みと奇策で相手を翻弄する、頭脳派の将軍です。桓騎自身「相手が嫌がることをやるだけだ」と第2シリーズ21話でこともなげに語っていますが、出陣した戦いでは、魏軍の参謀と総大将を破り、韓軍総大将を討ち取る策を練るなど、いずれも大きな功績を残しています。

 桓騎のモデルと考えられるのは、秦に実在した同名の将軍・桓騎です。史記・秦始皇本紀に記載のある将軍・桓騎は、紀元前237年に将軍となり、王セン・楊端和(ようたんわ)らと趙(ちょう)のギョウ(ぎょう)を攻め、その周辺9城を落としました。そして紀元前234年に趙の平陽を攻め、敵将・扈輒(こちょう)を討ち取った記録が残っています。

 作品の公式情報では、桓騎の生年月日や身長などは公開されていません。秦国の将軍が一堂に介した場面では、王センや張唐(ちょうとう)と同等の体格をしていたことや、部下の摩論(まろん)と並んだときはひと周り大きく描かれていることなどから、身長はかなり大きいと考えられます。

 性格は残忍で知られていますが、部下たちからは「お頭」と親しまれています。相手を“だます”術に長ける桓騎は、普段はニヒルな笑みを浮かべ、怒りや悲しみといった感情をストレートに出すことはありません。

 第2シリーズ34話で「何も知らんのだな元野盗は」と皮肉を言った張唐に「あァ?」と凄みながら笑みを深めたり、第2シリーズ32話で敵将・白亀西を手にかけた際も「両軍合わせりゃ万の人間が死んでるぜ」「少しは痛みを分かち合わねエとな 俺の手下もあっちで待ってるぜ」と笑みを浮かべたまま語ったりしていました。

 桓騎は、自身を引き立てた恩人である蒙ゴウや、その実力を認める王センといったわずかな例外をのぞいては、つねに人を食ったような態度で接しています。秦国王・エイ政に対しても「温室育ちの木偶のくせに」と内心では軽んじていました。しかし、ソリの合わない将軍・張唐の最期には、「調子の狂うじじィだったぜ、全く」と悪態を吐きながらも、落馬を防ぐ優しい一面も持ち合わせています。

桓騎の基本情報【声優】

 桓騎の声を演じているのは、伊藤健太郎(いとう けんたろう)さんです。声優としてだけでなく、劇団K-Showを主宰し、舞台俳優としても活躍しています。自転車、パーカッションといった多彩な趣味の持ち主です。

 桓騎以外で声を担当するキャラクターには、アニメ「BLEACH」阿散井恋次役、アニメ「ゴールデンカムイ」の白石由竹役などがあります。

 2023年9月25日、桓騎軍のキャスト発表とともに、伊藤さんから下記のコメントが発表されました。

<桓騎役:伊藤健太郎 コメント全文>
いよいよ物語の舞台は黒羊丘へ!第5シリーズは桓騎役として否が応でも気合の入るエピソードとなります!信にとって決して受け入れられない戦いのスタイルを見せつける桓騎。王騎将軍とは別の意味で、信のさらなる成長に関わる「何か」を残せればいいなと思います。元野盗としてのスキルを発揮する桓騎一家の面々の躍動をお楽しみに!

アニメ「キングダム」桓騎のユニークな部下たちとは

 秦国に限らず、この当時の一般的な兵士の出自は武家や百姓です。しかし、桓騎の部下たちは、桓騎が盗賊だったころに吸収・征服した盗賊団の頭領たちと、ほかの軍団とは変わった出自の構成員となっています。桓騎自身も豹柄の着物と首周りに黒や緑の毛皮と、ほかの将軍たちとは一線を画した外見ですが、部下たちもまた、個性の際立つ野生みにあふれた外見のメンバーが揃っています。

 まず、桓騎軍の副官・雷土(らいど)は、わずかに短髪を残したスキンヘッドの巨漢です。左目周りにスミを入れ、首周りにはベージュの毛皮をまとっています。魏国軍の本陣を落としたときの活躍が、桓騎軍の兵士より報告されていました。

 同じく副官の黒桜(こくおう)は弓使い。首周りの毛皮、マントなど紫がイメージカラーの女傑です。アニメ第3シリーズ11話では「全部上手くいく」という桓騎の発言に頬を赤らめ、桓騎を慕う描写があります。

 千人将・オギコは、馬鹿っぽい言動が多く、弓が下手な人物。3つに編まれた髪型と上半身の刺青がトレードマークです。兵士としてはまるで見どころのない人物ですが、桓騎が「面白れぇから」そばに置いています。ちなみにオギコの声は、秦国王・エイ政役の福山潤(ふくやま じゅん)さんが兼任しています。

 桓騎軍の参謀役を務める摩論は、先が丸まったもみあげや口ひげ、左頬の刺青、首周りにまとった赤茶色の毛皮が特徴です。桓騎軍のなかでは比較的、常識的なほうで、どう見ても向いていないオギコを、千人将に抜擢した理由を桓騎に尋ねていました。

 その他アニメ5期では、一部隊員を入れ替えるという桓騎の方針で飛信隊に加わる那貴(なき)や、桓騎軍でも特に凶暴なゼノウたちも活躍します。

アニメ「キングダム」桓騎は残虐?他人には真似できない戦い方とは

 桓騎は計算高く、ポーカーフェイスも得意なキャラクターです。奇策を弄する桓騎は、その攻撃パターンも変装や潜伏と非常に多彩です。魏への侵攻戦では、魏国の伝令兵に化けて廉頗四天王の一人・玄峰(げんぽう)を討ち、続く函谷関の戦いでは、敵の武器・井闌車(せいらんしゃ)を利用して韓軍総大将・成恢(せいかい)を討ち取る活躍を見せています。そんな桓騎に「首切り桓騎」の異名がついたのは、ある邑を攻め落としたときに、自ら村人全員の首を切り落としたことが由来です。

 桓騎の戦い方はただ残忍なだけでなく、合理的でもあります。魏国侵攻で兵の死体で作った“贈り物”を敵将・介子坊(かいしぼう)に送る場面や、総大将・白亀西を惨殺する場面では、敵兵を精神的に攻撃することで士気を下げ、その後の戦いを最小限に留めました。他の将軍が選ばない非道な手段を、目的のためなら容赦なく実行する将軍と言えます。

桓騎の本領発揮!5期で描かれた黒羊丘の戦い

 アニメ第5シリーズでは、桓騎が総大将を務めた黒羊丘の戦いが描かれています。桓騎軍5万、飛信隊8千が桓騎の指揮のもと、趙の慶舎(けいしゃ)と紀彗(きすい)の計7万の軍と戦いました。黒羊丘は、広大な樹海に5つの丘が点在する土地で、丘を占拠したほうが勝ちという陣取り合戦になります。

 ここでも桓騎は数々の奇策を弄します。まずは雷土隊と飛信隊に両側から前進させ、中央の丘で両軍が対峙した状態に持ち込んだうえで、兵を動かさずに沈黙。しびれを切らした慶舎が飛信隊に攻めかかるのを待って、その背後をゼノウ軍に襲わせます。そうして乱戦から離脱した慶舎を飛信隊が追い、信が慶舎を討ち取るきっかけを作りました。

 その後も、桓騎の奇策は続きます。捕らえた紀彗軍の兵から紀彗が治める離眼城の過去の悲劇を聞きだし、黒羊丘の樹海に点在する村を襲って住民を虐殺しました。そして、死体を串刺しにしてアーチを作り、紀彗に見せつけた上で離眼城に兵を向けます。「離眼城の民をこのような目にあわせるぞ」という桓騎からの脅しにより、紀彗は黒羊丘から兵を引き、黒羊丘は秦が取る結果になったのです。

信や羌カイには受け入れられない元野盗・桓騎の陣営

 黒羊丘の戦いに加わるように指示を受け、飛信隊は桓騎軍に合流しました。しかし、信は本陣で親しげに肩を抱いてきた桓騎に、とっさに剣を抜きそうになるほど拒絶しました。また、作戦上とはいえ恩人を殺された羌カイ(きょうかい)は、怒りのあまり桓騎兵に斬りかかりました。

 捕虜や民間人への正当なあつかいを徹底していた飛信隊に対し、桓騎軍の陣営では本陣にまで娼婦を連れ込み、捕虜は虐殺するような無法っぷりを見せつけます。元野盗である桓騎やその側近も含め、規律や雰囲気も飛信隊とはまったく異なっていました。

桓騎に弱点あり?作戦の穴を見切った敵とは

 桓騎は、敵の意表をつく作戦を得意としています。函谷関の戦いで韓軍総大将を討ち取る過程を描いたアニメ第3シリーズ11話では、敵軍になりすまして戦場を突破する厳しい状況に、部下・雷土がひるんだときには「心配すんな雷土。全部上手くいく」と自信満々に鼓舞し、将軍としての求心力を見せました。

 敵を嫌がらせる策に自信を持つ桓騎ですが、軍略家としての教育を受けていないことが原因で、敵に読まれることもあります。第2シリーズ21話の魏国侵攻では、敵の参謀・玄峰(げんぽう)に作戦の穴を見つけられ、軍本陣の場所を見破られました。

 そのほか、現時点で考えられる桓騎の弱点は、主人公・信と同様に家柄の後ろ盾がないことです。第2シリーズ21話でも味方の武将から「盗賊の出という過去が活きますな」と嘲笑されたり、函谷関守備の相棒・張唐とも反目し合っていたりしました。ふだんの残忍な戦い方もあり、秦国内外を問わず人望が薄いことが、今後の弱みとして描かれる可能性はあります。

まとめ

 桓騎は、独自の戦法で敵を翻弄し、その残酷な戦い方から「首切り桓騎」と恐れられる秦国の将軍です。ユニークな部下たちから「お頭」と呼ばれ、慕われるカリスマ的な存在でもあります。

 史記・秦始皇本紀に同名の将軍が登場し、活躍が記されていることから、今後も史実同様に軍功をあげることが予想されています。

※エイ政のエイは環境依存文字
※蒙ゴウのゴウは環境依存文字
※王センのセンは環境依存文字
※ギョウは環境依存文字
※羌カイの「カイ」は、正式にはやまいだれに鬼の字
(C)原泰久/集英社・キングダム製作委員会

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「キングダム」原作漫画

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