謎の光線により人類が石化し、文明が滅び、3700年後の世界で目覚めるというスケールの大きなストーリーで話題となっている「Dr.STONE」。主人公・石神千空が、その頭脳と知識で人類の発展を支えた科学を駆使し、新たな世界を作り上げていくクラフト冒険譚(アドベンチャー)は、原作が全232話で好評のうちに完結。アニメも第1期、第2期と放送され、大きな反響を得ている。現代では当たり前に使われているものを、全くゼロの状態から作り上げていく内容が「子どもに見せたいアニメ」としても話題となり、子ども向けの様々なコラボ企画も展開されている。今年7月にはテレビスペシャル「Dr.STONE 龍水」、2023年には第3期の放送が決定している中、主人公・石神千空役の小林裕介、七海龍水役の鈴木崚汰に、「Dr.STONE」を通じて科学に興味を持つ子どもたちへの印象を聞いた。
「Dr.STONE」は、全ての文明が滅び、地球が再び大自然に包まれた3700年後の未来が舞台となっている。長い年月をかけて人類が築いてきた文明は滅び、石化から目覚めた千空も、自然の中にあるものから少しずつ、現代の文明を復活させ、人々の生活を豊かにし、また石化の謎を解こうと奮闘する。作中では、様々なものがクラフトされるが、いきなり出来上がるわけではなく、材料がどこにあるか、それを加工することで何ができるのかが説明されている。これが子どもの勉強になるとし、バラエティー番組では東大生がすすめるアニメとして、上位にランクインした。
石神千空役:小林裕介 僕の周りでもお子さんだったり、家族ぐるみで作品を楽しんでくださっている方がたくさんいます。先日も8歳のお子さんがいる方とお話をしたんですけど、その位の年齢でもう「Dr.STONE」を面白いって感じるそうなんですよね。科学のおもしろさ、作品の面白さが相まって、受け入れてもらえている気がします。1度、三菱マテリアルさんとコラボをさせていただきました。工作実験とか、電子部品のリサイクルとか、オンラインイベントをやったんです。リモートでしたが、子どもたちも30~40人参加してくれました。それがみんな、僕なんかより科学に詳しいんですよ。難しい単語もバンバン言っていました。未来の千空みたいな子たちがいっぱいいるんだと、びっくりしましたね。僕もより科学の面白さを作品を通して伝えていきたいと思いました。
七海龍水役:鈴木崚汰 何か作るということでは、小学生の時に1回、プラモデルにはまりかけて、結構離れたお店まで買いに行った記憶がありますね。僕はどちらかというと、めんどくさがり屋なので、地道に作業ができる人はすごいと思います。科学や理科ですか?小学生の時はそこそこできたんですけど、中高ではめっきり(苦笑)。座って知識だけ植え付けられるのも楽しくないと思っていたので、実験とかの方が楽しかったですね。だから「Dr.STONE」を見ることで楽しみながら学べるのは、すごく大きいですね。僕も小さい頃に「Dr.STONE」に出会えていたら、理科のことをもっと好きになっていたかもしれないです。
「Dr.STONE 龍水」では、新たな目的のために海に出ると決めた千空が、抜群の航海術を持つ神腕船長、龍水を復活させるところからスタートする。1時間スペシャルの中でも、次々に新たなものをクラフトするシーンがある。テレビスペシャルの見どころとなる、今回注目の発明をお二人に聞いた。
鈴木崚汰 やっぱりお金ですかね。現代じゃなくても、お金の影響力はすごいです。みんな目の色を変えて、お金に操られていましたね。お金、怖いですね(苦笑)。
小林裕介 一番は織り機です(笑)。僕自身、説明を見ても理解しきれないくらいには難しいクラフトです。ぜひ見てほしいです!
ちょうど夏休み前に放送される「Dr.STONE 龍水」。クラフト心をくすぐられる小学生たちが続出すれば、夏休みの自由研究は近年稀にみる力作が揃い、学校の先生たちを驚かせることになるかもしれない。
◆衣装協力
男の着物 藤木屋
三松
(C)米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会