コロナ禍の影響により、自宅だけで勉強せざるを得なくなった学生や社会人が増えている。そんな中、オンライン自習室で決められた時間に勉強することで、小学生でも無理なく勉強習慣が身に付くようになる“webサービス”が話題になっている。
「子どもというのはそもそも意志力なんて、やる気なんてあってないようなものなんで毎日バトルが起こっているわけなんです」
こう話すのは、小学生の“習慣型”オンライン自習室「Herazika」を運用する株式会社Herazikaの森山大地代表。「勉強しなさい、集中しなさい」など、なかなか勉強する気を見せない子どもに親がついつい言ってしまいがちなこれらのセリフだが、ここで身に付けるのは「やる気」に頼らない勉強習慣だという。
「そもそも人間は強制された時点でやる気を失うので、いかに声かけせずに子ども自ら机に向かわせるかが大事だと思っていています。時間設定して、そこに毎日一緒にいる仲間が付随すると、要は図書館で待ち合わせて一緒に勉強するみたいな感覚をweb上で再現できるので、確実に一人でやるよりは楽ですよねというところです」
本人の意志の力よりも環境を整えることが重要だという森山代表。自分が習慣にしたい学習時間帯を設定すると、同じ時間帯を選択した小学生と、管理人である大人1人を含めた最大6人のチームが編成される。
毎日同じ時間にオンラインで一緒に勉強する仲間ができることで、お互いに刺激し合いながら勉強に向かう習慣が身につくとのこと。ちなみにこのサービスは利用すればするほど料金が安く、サボればサボった分だけ高くなるという面白い仕組みとなっている。ただ、この料金設定はあまり効果がなかったという。
「いけてないです。人間の怠惰性をなめていて、サボると(月額利用料)1500円取って頑張れば(割引料金の)500円と言っているんですけど、こんな階段じゃダメで、もう3万円くらい取らないとダメだなと今感じています。なめてました。人間もっと怠惰です(笑)」
自らも怠け者だとしながら、怠け者を救うためにサービスを改善していきたいとする森山代表だが、サボらず参加する子どもたちには共通することがあるそう。
「承認欲求ですよね。そこが面白いと思って、『集中している姿を見てほしい』。多分、家でそこまで褒められないんでしょうね、過程の部分で、テストの成績だけで。『頑張ってやったね』というところをあまり家で褒められてないんだと思います」
Herazikaでは、子どもたちにとって一番大切なことは「学び続ける力」を身に付けることだとしている。その思いについて森山代表は次のように述べた。
「三日坊主を撲滅したいと思っています。三日坊主を超意訳すると、できるようになりたいと思ったことができるようにならない行為だと思っていて、三日坊主が発生する=その手前で自分の理想とか得たいスキルとかあったはずなんです。この三日坊主が発生したときに、みんな自分のせいにするんです。『私は意志力ない』『おれはやる気がなかった』とか。そうじゃなくて、環境さえ構築してあげればみんなここにたどり着けるよと。僕はそう思っています。そのために習慣化と集中力が大事だと思っていて、そこをカバーするプロダクトを作っています」
(『ABEMAヒルズ』より)