この場所で勝って名を上げる。それこそが下克上だ。将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Eリーグ第2試合、チーム渡辺とエントリーチームの対戦が7月16日に放送された。エントリーチームの黒田尭之五段(25)は、チーム渡辺のメンバー全員と1局ずつ指し、渡辺明名人(棋王、38)にこそ敗れたものの、近藤誠也七段(25)と渡辺和史五段(27)に勝ち、2勝1敗と活躍した。同世代の棋士にプロ入りで先を越される中「ずっとこの舞台に立ちたいと思っていました。ここで満足しているようなダメ」と強い気持ちを隠さず、気迫と粘りの将棋を貫くと、対戦相手ながら渡辺名人に「恐るべし粘り」と感心された。