オーストラリアの草原で見つかった地面に突き刺さった鉄の塊。AFP通信によると、オーストラリア宇宙当局はこの破片がアメリカの宇宙開発企業「スペースX」の宇宙船の破片だと発表した。
また、7月31日にマレーシアで流れ星が目撃された。しかし、その正体は7月24日、中国南部・海南省で打ち上げられたロケット「長征5号B」の残骸だった。中国当局は、大気圏に再突入したこのロケットは「フィリピン南西部の海域に落下した」としている。フィリピン近海では別の破片も見つかっており、地元メディアは「ロケットの破片が2度にわたって落下した」と指摘した。
中国のロケット打ち上げにおいては過去に2回、切り離されたパーツが地表に落下する際、人口密集地を避ける制御を行わず「非制御落下させた」として非難されてきた。
なぜ中国は批判を浴びながらも何度もロケットを打ち上げ続けているのだろうか。いま中国は「宇宙強国」というスローガンを掲げ、年内に独自の宇宙ステーション「天宮」を完成させようとしているという。
さらに、7月26日、ロシアの国営宇宙企業「ロスコスモス」も2024年以降のISS国際宇宙ステーションからの撤退を表明しており、独自の宇宙ステーション開発を目指す考えだといわれている。
かつて、各国が協力して建設されたISSは“冷戦後の協調のシンボル”とされてきたが、いま、その歩調が乱れ始めている。(『ABEMAヒルズ』より)