攻守の別に関係なく、多くの選手たちがしばしば思わぬ影響を受けることで知られる千葉ロッテマリーンズの本拠地・ZOZOマリンスタジアム特有の“強風”について、野球解説者のG.G.佐藤氏が言及した。
8月10日に行われた千葉ロッテマリーンズ対福岡ソフトバンクホークスの一戦。1-3と2点を追う7回裏・千葉ロッテの攻撃、1死一、二塁と長打が出れば同点の場面で、代打・マーティンの放った打球はセンター方向へと大きく舞い上がる。打った瞬間、センターバックスクリーンへの逆転弾かと思われる打球だったが、強風に押し戻されるかたちで急失速し、ボールはセンターのグラブの中へ。この不運な結果に、日頃は温厚なタイプだというマーティンもベンチに帰るなりヘルメットを叩きつけて不満をあらわにする。
さらに、翌日に行われた千葉ロッテマリーンズ対福岡ソフトバンクホークスの一戦。2-3と1点リードして迎えた5回表・ソフトバンクの攻撃は、1死一塁で主砲の4番・柳田悠岐。千葉ロッテの2番手・佐々木千隼の投じた真ん中高めの甘いストレートを振り抜いた打球は、G.G.佐藤氏も「完璧でしょう」と言うほどにセンター方向へと大きく舞い上がる。打った柳田自身はもちろん、多くの観客がホームランだろうと思ったこの打球も、前日のマーティンと同様にスタンド目前で強風に押し戻され、センターフライに。打った柳田は一塁を回ったところで頭を抱え、打たれた佐々木も口が半開きになった困惑の表情を見せた。ちなみに、この時はレフトからホーム方向へ11メートルの強風が吹いていた。
強風を受けた打球の軌道に、G.G.佐藤氏は「途中で止まって、真下に落下してきてますよね」とコメント。ABEMAの辻歩アナウンサーが「軌道が変化球みたいな」と応じると、「よく捕りましたね、高部選手も」と落下点が変化するフライの難しさに触れる。
現役時代はロッテにも在籍したG.G.佐藤氏だが、「ただでさえフライ捕れないのに、こんな風の日に守ったら本当に地獄ですよ。絶対に出たくないです。DH希望です(笑)」と自虐的に語ると、「守ってる時は基本的に“打球飛んで来るな”って思ってました」と明かした。(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)