「出張で台北に来ているが、この1、2週間は連日ものすごい騒ぎだ。新聞も1面トップで報じ続けているし、テレビもこの話題でもちきりだ」。
アジア情勢に詳しい、ジャーナリストの野嶋剛氏(元朝日新聞台北支局長、大東文化大教授)も驚きを隠せないと明かすのが、台湾社会を震撼させているというカンボジアでの人身売買問題だ。
台湾当局によれば、「高収入の仕事がある」と誘われて現地に赴いた人たちが監禁・暴行を受けたり、人身売買されたりするケースが相次いでおり、通報があった420件のうち、帰国できたのはわずか46人に過ぎないのだという。