将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第3試合、チーム糸谷とチーム斎藤の対戦が8月27日に生放送された。チーム糸谷の3勝、チーム斎藤の1勝で迎えた第5局は、エース・西田拓也五段（31）がリーダーの斎藤慎太郎八段（29）を破り、チーム勝利に王手をかけた。
「修行時代から研鑽し合った仲」という両者の対局。本局は、第3局の佐々木勇気七段（28）対西田五段戦と似た出だしをたどり、再び四間飛車の戦型となった。第3局は西田五段の快勝譜とあり、再び西田五段がペースを握った。
西田五段は玉の側から攻撃を仕掛けるなど積極性を見せるも、斎藤八段も五分五分の戦いへ押し戻し大熱戦へ。最後は斎藤八段が▲2四飛と飛車を切り詰ましに行ったものの、金打ちからの手順が打ち歩詰めになってしまうため、詰みを逃してしまう結果となった。詰将棋を得意とする斎藤八段をもってしても「最後、焦ってしまった」と勝ちを逃し、悔しそうな表情を見せた。
個人2連勝、さらにはチームの勝利に王手をかけた西田五段は、「途中はうまく指せていたと思うが、最後は危ない橋を渡ったというか、頓死をしてしまったかと思った。たまたま運よく（勝てた）、という感じでした。チームに貢献できていることを嬉しく思っています」と手ごたえを口にした。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
