佐々木勇気七段、最終局で敵将・糸谷哲郎八段に勝利!チーム斎藤、崖っぷちから4連勝の大逆転劇で準決勝進出/将棋・ABEMAトーナメント
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 将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第3試合、チーム糸谷とチーム斎藤の対戦が8月27日に生放送された。互いに4勝4敗で迎えた最終局では、佐々木勇気七段(28)が糸谷哲郎八段(33)を破り、チーム斎藤が大逆転で準決勝進出を決めた。

【中継】チーム糸谷 対 チーム斎藤 個性豊かな棋士が集結

 東西のトップランナーとして将棋界をけん引する両者だが、公式戦での対戦は10年前の新人王戦での1局のみ。糸谷八段は「見たことのない将棋をお見せしたい」と不敵な笑みを見せて対局場へ向かった。佐々木七段の先手番で始まった最終第9局は、後手の糸谷八段の向かい飛車に。互いに趣向を凝らし、慎重に出方を伺った。

 攻勢からペースを掴んだのは佐々木七段。攻めのターンが回ってきた糸谷八段が猛攻を仕掛け、△8四桂から▲8八桂と佐々木七段がやや強引な手を見せたが、解説の遠山雄亮六段(42)は「結果的にこの構想が素晴らしかった」とコメント。佐々木七段が鮮やかに寄せ切って勝利を掴んだ。

 本戦1回戦に続き、チームの勝利を決める大一番を制した佐々木七段は、「もうダメだと思ったけど、最後まであきらめなかった。木村先生が勝ったところから少しづつ変わってきたと思う。本当に死にかけていた、ギリギリだったと思います。ここまできたら優勝を目指したい」と大きな目標を掲げた。

 一方、チームの優勢から最終局を落とした糸谷八段は、開口一番に「黒沢六段と西田五段はよく勝ってくれた」とチームメイトを労った。「勢いもあったと思うが、勝てなかったのはリーダーの力不足」と潔く敗戦を認めていた。

 この結果、チーム斎藤が5-4で勝利。一時は1-4と大差を付けられカド番に追い込まれていたものの、第6局から驚異の粘りを見せて4連勝とチームの勝利を掴み取った。チーム糸谷とは予選Bリーグでの対戦時に、チーム斎藤の3連勝から5連敗を喫して敗れていただけに、チームとしてもリベンジを果たし喜びを噛みしめていた。

◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】第5回ABEMAトーナメント本戦T 二回戦 第三試合 チーム糸谷VSチーム斎藤
【動画】第5回ABEMAトーナメント本戦T 二回戦 第三試合 チーム糸谷VSチーム斎藤
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