100万円支給、特定の政党に寄らず「中立的な立場で」 女性政治家育成へ、村上財団代表理事のねらい
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 8月上旬に村上財団の村上玲代表理事が立ち上げを発表した「パブリックリーダー塾」。

【映像】「“女性版”松下政経塾」村上世彰氏次女・玲氏が立ち上げる政治塾とは

 応募できるのは、将来的に政治家を志す10代から30代の女性のみ。女性のパブリックリーダーを生み、社会的課題とジェンダーギャップの解消を目指そうという政治塾だ。講師には稲田朋美氏や野田聖子氏などが並ぶほか、塾生にはチャレンジサポート費用として100万円が支給され、講義会場での託児サービスも提供するという(応募締切は31日)。

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 いまだ日本のジェンダーギャップ指数は先進国で最低レベル、政界を見てもその男女差は歴然という中で、女性の政治参加をどう実現させていくのか。村上氏に話を聞いた。

 これまでの政治塾との違いについて、「政党で塾をされている人たちは多いが、今回はシングル・イシューや特定の政治思想は関係なく、無党派・独立のプログラムだ。参加のしやすさもかなりハードルを下げている」と説明する村上氏。「100万円の支給」も大きな特徴だという。

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 「政治に出たいと考えている女性はたくさんいる一方で、実際には背中を押されないとなかなか立候補しないというデータもある。この100万円は法律の規制で選挙に使うことはできないが、いろいろな教育や学習機会のパッケージと一緒に“これをもらってこういうキャリアを作ったからには立候補しよう”という気持ちをプッシュするのが一番の目的だ」

 村上氏は「議員は男性で年配の方が多く、国会が多様化しないと社会に合った政策も出てこない」と問題意識を訴えた上で、人材育成の狙いについて次のように説明する。

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 「選考で勝てる候補というよりも、将来的なビジョンをきちんとお持ちの方に来ていただきたい。プログラムが終わってそのまますぐに選挙に出るのではなく、常にコミュニケーションを取りながら、何か挫折することがあったらお互いに背中を押し合えるようなコミュニティも形成していく。実際、選挙に出るのはすごくハードルが高いことだと思うので、その部分までサポートしていくことができればと思っている。

 選挙にいざ出てみると、罵倒されたりいろいろなハラスメントに遭ったりして、“こんなにつらいんだ”ということがわかる。その前に“これだけは覚悟しておいた方がいい”ということ、その対処法についても講義に入れる。また、どういう自分像をメディアで作っていくかや、メンタリングについてもできればと思う。

 大体5カ月間のプロジェクトになるが、自分の興味のある分野でマニフェストを作った上で、最後に発表してもらう。発声の練習や細かなスキルに関しても、そこで実践的にやっていきたい。

 全員にぜひ選挙に勝っていただきたいが、政党がちゃんとした選挙区で出さないと女性候補者は増えていかない。リクルーティングには時間をかけて、長いお付き合いをしながら良いタイミングでその選挙区に入れてあげる、そういう仕組みが政党で今どこまでできているのか? 疑問に思うところがあるので、その一助になればというのを長期的に見ている」

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 塾生はさまざまな政党に散らばることが想定されるが、「財団としては、政治色を出すことはしていないし、するつもりもない」ときっぱり述べる。

 「今までいろいろなNPO法人のサポートをしていく中で、“社会問題がこんなにあるのに政策につながっていかない”ということをすごく感じてきた。多様な政治家の方が生まれて、多様な政策ができる、これをサポートの立場でやっていけたらと。私自身、そういうことができるすごく恵まれた環境にいるので、社会のためにと考えた」

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 カンニング竹山は「これは政党にとってもすごくメリットがある気がする。女性の議員がほしいけどどこの誰かわからないという時に、村上財団で勉強したとなるとメリットがある。一方で、党と村上財団で何か関係があるのではないか、とうがった見方をする人も出てくるような気もする」との見方を示す。

 村上氏は「おっしゃるとおりで、1つの政党と濃い関係があるとやはり“この財団から出たらこの党に行くのか”“この財団から出たのならこういう政策なのかな”という見方がどうしても出てきてしまうと思う。中立的な立場で、国会を多様化するという目的のために何かの政策を通すわけではないということは、もう一度申し上げたい」と答えた。(『ABEMA Prime』より)
 

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