ある調査で、男性の約4割が女性へのAED使用に「抵抗がある」と回答していることが明らかになった。男性が電極パッドを貼りつける際に「セクハラと間違えられないか」などと心配する声が上がっている。
きのうは「防災の日」。岸田総理も参加するなど、全国で救助訓練が行われた。中でも救命時に重要とされるのが、自動体外式除細動器「AED」。駅や学校、公共施設など人が多く集まるところに設置され、一般市民でも簡単に使える医療機器だ。
ところが、ある民間企業の調査(※)によると、男性の約4割がAEDを使うのに躊躇するという。それは一体なぜか。
男性「女性が倒れていたら、AEDの使用をためらう」
アンケート調査では「目の前で知らない女性が倒れているとき、AEDを使用することに抵抗を感じますか?」という問いに対して、約4割の男性が「できれば女性には使いたくないと感じる」「女性であればAEDは使わない」と答えた。
「AED」を使用するには上半身を裸にして、素肌にパッドを貼る必要があるといわれている。そのため、女性の服や下着を脱がせることに抵抗を感じる男性が多いというのだ。
実際に男性へ街頭インタビューを行うと、「女性が気を悪くするんじゃないかと考えちゃう」「セクハラと間違えられないかが心配。『何してんの!』と思われたら困るので怖い」「後から何か言われるんじゃないか。果たして、そういう懸念を抱いてまでやるかというと考えちゃう」などと躊躇する声が上がっていた。
一方、女性はどう思っているのだろうか。話を聞いてみると、「緊急時はそんなに気にしないと思う」「救ってもらえるなら全然してほしい。みなさん感謝すると思うので、ぜひやってあげてほしい」といった肯定的な意見があった。
これについて、専門家は「女性の場合、必ずしも上半身を裸にする必要はない」と解説する。
「服を全部脱がさなくても少しずらして、ブラジャーなどをよけて心臓をはさむ形でパッドを貼りつけることができる。とにかく重要なのは、早く電気ショックをすること。なので、女性にAEDを使うことを優先していただきたい」(日本AED財団・石見拓専務理事)
こちらは、一般の市民が救命活動を行った場合の、患者の1か月後の生存率を比べたグラフだ。通報だけの場合の生存率は8.2%だが、心臓マッサージに加えAEDを使用した場合の救命率は53.2%。半数以上の人を救えることになる。
日本AED財団は、居合わせた人がすぐに救命活動を実施するからこそ得られる効果であり、救急隊や、病院到着後に医師や看護師が行なう処置と比べて数倍の効果がある、としている。
(『ABEMAヒルズ』より)
※「AED」に関するアンケート調査
【期間】2022年8月8日~8月16日
【対象】全国の男性
【人数】544人
【方法】インターネット
【出典】株式会社ドゥ・ハウス/ロバ
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