自作のいくら丼に潜むアニサキス… 増加する食中毒患者に専門家「養殖魚はリスク0に極めて近い」
いくら丼に潜むアニサキス
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 インターネット上で話題になっている「いくらのしょうゆ漬け丼」。一見、普通のいくら丼に見えるが、よく見ると、ひも状の透明な物体が動いている。なんとアニサキスが潜んでいた。

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 この衝撃的な動画は、Twitterで619万回以上再生され、ネット上では「うわ、アニサキス!いくらにも!」「嘘でしょ…。もう魚食べられなくなるって」などのコメントが寄せられた。

 一口食べた後で(アニサキス)に気づいたという投稿者。いくらにアニサキスがいるところを目撃したのは初めてだったという。このいくらは、釣り上げたカラフトマスの筋子を、冷凍せずに醤油漬けにして自作したもの。市販のいくらは一度冷凍しているものが多い一方で、自分で釣ったり、筋子を買っていくらを作る人は注意してほしいとコメントしている。

自作のいくら丼に潜むアニサキス… 増加する食中毒患者に専門家「養殖魚はリスク0に極めて近い」
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 自作のいくら丼からアニサキス…。この投稿について、寄生虫に詳しい「目黒寄生虫館」の館長・倉持利明氏は「アニサキスのいないものは無いと思って」と注意を促す。

「魚もイカもそうなんですけど、アニサキスのいないものは無いと思ってください。(いくらにアニサキスがいたことについて)アニサキスは内臓に多いです。内臓か筋肉ですね。なので、卵巣であるいくらにいてもおかしくはないかと思います」

 肝臓やいくらの元となる卵巣など内臓への寄生が多くみられるというアニサキス。青魚やサケ科の魚で食中毒になる例が特に多く、これから旬になる「さんま」も刺身で食べる場合には注意が必要だ。では、どうすればアニサキスに当たらずに美味しくいくらや刺身を食べることができるだろうか。倉持氏は「養殖品であればリスクは限りなく低い」と述べる。

「(アニサキスを)目視で取るというのはあまり期待しない方がいいと思います。難しいです。アニサキスを取り除く手段として“紫外線を当てると光る”という方法があるのですが、それは表面にいるものにしか効かないので、お刺身で召し上がる場合などは、やっぱり1度冷凍したものを召し上がるか、養殖魚を食べるほうが良いと思います。養殖魚は、リスク0に極めて近いと思うので、そういったものを召し上がるのが良いと思います」

(『ABEMAヒルズ』より)

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